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【業界動向】

「汎用JPドメイン」の運用開始が延期か

■URL
http://www.nic.ad.jp/ (JPNIC)

 日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)が準備を進めている「汎用JPドメイン」の運用開始時期が、再び延期される可能性が濃厚となっている。汎用JPドメインの導入を見据えて予定されていた、ドメイン管理業務の民間会社への移管計画が遅れ、現在アナウンスされている来年1月22日からの登録開始が事実上困難になった模様だ。

 社団法人のJPNICは現在、公益法人としてドメインの登録・管理業務を行なっている。しかし、1)ドメイン名の持つ商業的な価値により、ドメインの登録・管理業務が収益事業の色合いを帯びてきている、2)公益法人という体制では増大するドメイン登録・管理業務に備えた設備投資が困難──などの問題があり、公益法人としての業務が限界に達していた。そこでかねてより検討していたドメイン業務の民間会社への移管計画を、登録が殺到すると予想される汎用JPドメインの運用開始に合わせて実施することにした。

 JPNICの理事会では10月中旬、「JPドメイン名登録・管理業務の民間会社移管に関する計画(案)」を承認。11月3日に開かれたJPNIC総会の承認を受けて実施へ移す考えだったが、計画があまりにも急だとして総会での承認は得られなかった。計画案で予定されていたスケジュールはかなりタイトなものだったため、会社設立の手続きなどを考えると、1月22日に運用開始にこぎつけるには、同総会での承認がぎりぎりのタイミングだったという。しかしこれを逃したことでそれは困難になり、今後しばらくは会員への説明や意見調整を徹底していくことになった。

 JPNICでは、あくまでも汎用JPドメイン導入と民間会社の設立および業務移管をセットにして進める方針だが、その一方で、民間会社を作らなくても、現在の社団法人のままで汎用JPドメイン業務を行なえばいいという向きもあるかもしれない。しかし、設備面やサービス体制を考えると、現在のままでは対応できないのは目に見えており、たとえ社団法人のまま汎用JPドメインを導入することになったとしても、1月22日の開始はほぼ不可能だろう。

 なお、計画案でまとめられているドメイン業務の民間会社は、JPNICの子会社という位置づけで、まずは汎用JPドメイン業務の代行もしくは委託から始め、最終的にはCO.JPなどのccTLDについても段階的に業務を移管していく予定だった。

(2000/11/07)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp