【業界動向】

郵政省、DSL接続料で公聴会を開催~NTTと他事業者の溝は埋まらず

■URL
http://www.mpt.go.jp/
http://www.ntt-east.co.jp/release/0011/001114b.html (接続料認可申請リリース)

 郵政省の諮問機関である電気通信審議会電気通信事業部会は7日、NTT東西地域会社が認可申請したDSL接続料金について、NTT東西とNTT以外の事業者を集めて公聴会を行なった。参加した通信事業者は、NTT東西、イー・アクセス、東京通信ネットワーク、東京めたりっく通信、日本テレコムの6社。

 公聴会の論点となったのは、DSL事業者がNTTの回線を借りてDSLサービスを提供する時に支払う接続料金だ。NTT東西は、11月14日に郵政省へDSL接続料の認可申請をしている。申請した料金は、電話重畳する場合で月額410円。月額410円の内訳は、管理費が203円、料金請求費用が136円、故障受付費用が41円、MDF(主配線盤)費用が30円。公聴会ではDSL事業者から、NTT東西が提示した接続料金の算定根拠について指摘が出た。イーアクセスは、「NTTの提示する管理費は高額な専用線の回線管理運営費を算出している」などと指摘、最大でも月額66円と独自に試算した接続料金案を提示した。また、東京めたりっく通信は月額27円との独自案を示した。さらに、コロケーションに係る標準期間についてもNTT東西が提示した4ヶ月は「調査に時間がかかり過ぎる」「更なる短縮が必要」と見直しを要求する声が相次いだ。

 公聴会では最後まで、NTT東西と他事業者の議論は平行線をたどり、結局、両社が歩み寄ることはなく、溝は深まるばかりだった。電気通信事業部会では、さらに各事業者から個別に意見を集め、12月13日に結論を出す予定だ。

(2000/12/7)

[Reported by moriyama@impress.co.jp]


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