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米Morphink Corporationは18日、アニメーション映像や動画のファイルサイズを大幅に圧縮してリアルタイムでの動画再生ができる高度動画圧縮技術(ANC方式)を開発中と発表した。
技術は当初アニメーション作成に適用し、2002年以降、映像圧縮用に発展する予定。映像圧縮ではMPEG4の3~10倍の圧縮率になるという。
アニメーションの場合、Macromedia社の「Flash」で作成したファイルと比べてサイズが20~40倍小さく、フルスクリーンで表示できるうえ、1秒間に30フレーム(画像)のアニメーションが可能だという。技術的には、ラスターフォーマット画像をベクターフォーマット変換して圧縮し、それをリアルタイムで展開する技術を用いている。この技術を用いることで一般電話回線で転送に2~3時間用する30分アニメーション動画コンテンツを約5分の転送時間に短縮でき、りアルタイムでも動画を再生できるという。また、携帯電話やPDAなどにも対応する。
Morphinkでは、この技術を使った、アニメーション製作ツールを早ければ2001年3月にも日本で販売する予定だ。従来、アニメーション製作には彩色作業や動画制作で手間がかかるといわれているが、このツールを使うと、2つの画像間の動きを自由描画で即座に動かせるため、「生産性が向上する」という。また、アニメーション技術に不可欠な音声については、MP3に対応している。なお、1画面ごとの同期が取れるのでただバックに音楽が流れるだけでなく、画面にあわせて音が付けられる利点もあるという。なお、画像を見るには専用再生ソフトが必要。
Morphink・COOのDavid Kohls氏は、日本における最初のターゲットを携帯端末に掲げ、「携帯端末アニメーション技術の第1人者を目指す」と抱負を語った。また、最終的な目標は「いろいろな映像をエンジンを介して小さくしていくこと」と述べ、「アニメーションや映像コンテンツのファイルサイズを小さくしどこでも見れるようにすることが使命だ」とした。
(2000/12/18)
[Reported by moriyama@impress.co.jp]