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第1位 | 2000年問題“Y2K”での幕開け |
第2位 | ウェブサイト書き換え事件が多発 |
第3位 | インターネットメールウイルス多量発生 |
第4位 | 通販/オークショントラブルが多発し、プロバイダーや関連団体が対応策 |
第5位 | 不正アクセス対策法案成立により逮捕者続出 |
第6位 | チェーンメールやデマが相次いで広まる |
第7位 | ブラウザークラッシャーや不正ダイヤルアップ問題 |
ミレニアムという新しい幕開けは華やかに、と行きたいところであったが、コンピュータ業界にとっては2000年問題“Y2K”があり、年末年始は会社やホテルに待機をするなどちょっとつらい年明けだった。前からY2Kへの対応はされてきたこともあり、小さな問題は見られたものの、大きな被害が起きることなかった。
そんなY2Kのさなかである1999年末から、官公庁や新聞社のウェブサイトが書き換えられたり、過負荷を与えられてサーバーがダウンしてしまうなどの被害が相次ぎ、政府や企業はインターネットの便利さと引き替えにセキュリティ対策を強いられることを実感していった。
また、個人ユーザーの間では、LOVE LETTERウイルスやMTXウイルスなど、メールによって感染するコンピュータウイルス被害が増加していった。2000年は「コンピューターセキュリティは対岸の火事ではない」という考えが一般化し、国や政府、各種団体は一斉にセキュリティ対策に関心を高めた年であっただろう。
また、インターネットで通信販売やオークションといった便利なサービスが増え、便利に使えるようになった反面、それを悪用した詐欺が多発した。被害が露出しだした当初はサービスを提供する側は「個人の問題」という考えを持っていたが、被害が多発しだしたことによって、警察や団体が被害縮小を呼びかけサービスを提供する側はエスクローサービスなどの安全性を考えるようにもなってきた。現在は、安全性が高いが利用が複雑という問題がまだあるように思え、今後は安全性が高く利用が簡単なサービスほど利用されるようになるだろう。
そのほか、血液の提供を呼びかけるチェーンメールや、日本テレビやTBSなど実在する組織を語ったチェーンメールが多発した。以前から頻繁に発生していたものであるが、iモードなどによってインターネットメールを手軽に使えるツールが増えたことにより、さらに増加したものだろう。iモードを狙い、110番や119番にいたずら電話をするメールもあった。パソコンでは、ブラウザーでリンク先をクリックした途端に最悪の場合、パソコンが壊れるブラウザークラッシャー問題や、気が付いたらダイヤルアップ先がダイヤルQ2や国際電話に切り替わり、多額の電話料金が請求されるという事件も未だに多く発生している。
先年成立した不正アクセス法や、インターネット上の詐欺により逮捕者が相次いだ年でもあるが、逮捕者が増えたのは被害が増えているということだ。Y2Kやウェブ書き換え事件があまり騒がれなくなってから1年を経過した今、セキュリティ対策への関心も薄れてきている。そんな油断しているときこそ被害が多発することもあるので、今一度注意をし、不正アクセスや詐欺に遭わないよう各自注意をしてほしい。
(2000/12/27)
[Reported by ymasa@wizvax.net]