【業界動向】

全く新しい原理によるペン入力デバイスをイスラエルの企業が開発

■URL
http://www.goulite.com/news/01-29-00.html

 イスラエルのGOU Lite社は29日、どのようなデジタルデバイスに対してでも手書き文字を認識させることのできるペン形の入力デバイスを開発したことを明らかにした。

 これまで携帯電話でメールを打つ時には、小さなボタンを親指で押さなければならなかったが、このGOU Liteが開発した「Virtual Pen」を使えば、表面のあるもの上で滑らせるだけで手書き文字を書くのと同じ感覚で文字を入力することができるという。この技術は同社の光学技術(特許取得済み)に基づいており、ペン先がなぞった表面の情報と、ペンの相対的な力学的な動きがBluetoothを通して携帯電話やPDA、セットトップボックス、パソコンなどに転送されることによって文字が入力される。

 同様の製品としては、フィンランドのAnoto社が開発したペン入力デバイスがあるが、この場合には専用の特殊な罫線を引いた紙の上でなければ文字を認識することができない。Virtual Penはそうした制約がないために使いやすい上に、写真で見る限りデザインはAnoto社のものよりも普通のペンに似ており細身だ。Virtual PenのデザインはPalmVやVisorをデザインしたプロダクトデザイン企業IDEOが担当している。

 Ericssonの元CEOで、GOU Liteに投資しているStartupfactoryの共同創業者でもあるSven-Christer Nilsson氏は「この市場に参加している人たちは、いつも携帯電話がデータデバイスに進化していくにはどうしたらよいかということを考えており、入力方法はいつもその障壁となってきた。われわれがGOU Liteと会い、彼らのVirtual Penを試してみると、この問題に対して完璧な解決策を提示したことに気づいたのである」とコメントした。同氏は現在GOU Lite社の役員会に名前を連ねている。

 Virtual Penは1年以内に市場に出荷されること目標に、現在携帯電話業界や潜在的なパートナーであるPDA、PC、セットトップボックスのメーカーと協議している。

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(2001/1/30)

[Reported by taiga@scientist.com]


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