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【新製品】

ルート、屋外用無線ルーターに最大11Mbpsの新製品

■URL
http://www.root-hq.com/

 ルートは、屋外で最大11Mbpsの通信が行なえる無線ルーター「RGW2400シリーズ」を開発した。ビルの屋上や住居の屋根にアンテナを設置することで、無線によるエリアネットワークが構築できるほか、地域ISPなどが会員向けのアクセス回線を提供する手段としても利用できる。従来から同社が提供していた「RTB2400シリーズ」の高速版と言えるもので、まず2月にもベータ版を先行リリースし、5月の正式出荷を目指す。

 RGW2400シリーズは、2.4GHz帯を使用するIEEE 802.11bに準拠しているという点では、いわゆる“無線LAN”製品と同じだが、異なるのは、ハブ機能に止まらず、ルーティング機能も一体化していること。また、DHCPやNATなどの機能もサポートされている。例えば、自治体が公共施設などに設置すれば、既存の有線網を利用せずに、各施設内のLANを相互接続する自治体WANが構築できるという。通信速度は環境により異なるが、伝送距離が1~1.5kmまでで最大11Mbps、3km以内で最大2Mbpsとなる。

 製品は、設置場所に応じて屋内用/屋外用タイプが用意されているほか、光ファイバーのインターフェイスやCATVモデムを内蔵した基地局タイプも用意する。例えば、すでに光ファイバーが敷設されている電柱に設置することで、通信事業者が付近の住民向けに無線アクセスサービスが提供できるようになる。一方、CATVモデム内蔵タイプは、建物の条件などによりこれまでCATVインターネットが提供できなかったマンションなどへのサービス拡大を考えているCATV事業者の導入を見込んでいる。

 さらに6月にはモバイル端末への対応も計画。エリア内の電柱をアクセスポイントとした移動体向けの接続サービスも想定している。ただし、IEEE 802.11bのセキュリティ機能が弱いため、独自の認証システムを開発する必要があるという。

 なお、ルートが1999年の秋にリリースしたRTB2400シリーズは、RGW2400シリーズと同じく2.4GHz帯を使用して最大2Mbpsの無線通信が行なえる製品。屋外での使用を前提に開発したもので、伝送距離が最大で5kmに達するのが特徴だ。すでに約2,000台を全国に出荷しており、乗鞍高原のペンションを結ぶネットワークをはじめ、自治体のイントラネットなどとして導入されているという。また、青森県の通信ベンチャーであるネットワークスが3月にも開始する無線ネット接続サービスにも採用される。

(2001/2/9)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp