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■URL
http://www.thinktheearth.net/
左からセイコーインスツルメンツ服部氏、水野氏、NTTデータ青木氏
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「Think the Earth」は、“エコノミーとエコロジーの共存”を目指して立ち上がったプロジェクトだ。以前は環境運動団体などから、企業活動そのものが問題視される面があったが、近年「Business for Social Responsibility」(ビジネスを通じた社会貢献・以下BSR)という考えで、企業が社会や環境を支援しつつ利益を得る、新しい方向が生まれている。「Think the Earth」は、このBSRの考えに基づいた活動を通じて環境保護や社会貢献を図るものだ。
具体的には、企業と共同で商品を開発し、Webサイトから販売する。そこで得られた利益を用いて、環境保護団体(NPO・NGOや研究機関)の活動を支援し、これら団体の活動成果を商品開発にフィードバック、新たに商品を開発する。このサイクルを繰り返すことで、企業活動と環境保護の両立を目指していく。いわば企業と消費者、環境保護団体が、それぞれの立場から無理なく環境保護に参加できるよう、仲介役を務める形となる。プロジェクトの発起人は参議院議員の水野誠一氏、セイコーインスツルメンツ代表取締役社長の服部純一氏、NTTデータ代表取締役社長の青木利晴氏、ミュージシャンの坂本龍一氏などで、運営業務は株式会社スペースポートが行なう。
プロジェクト第一弾として提供するのは、3月1日から発売開始する「WN-1」という“地球時計”。これはセイコーインスツルメンツ株式会社との共同プロジェクトとして開発されたもので、通常の時計の針に変わって地球儀の北半球部分が置かれた、これまでにない形の時計だ。回りのベゼル部分に24時間の時間が刻んであり、時計の北半球の日本が、今どの時間にいるかを探せば、現在の日本の時間がわかるという仕組みだ。基本は腕時計だが、本体・ベゼル・ベルトと3つのパーツに分かれるため、専用パッケージと組み合わせて置時計として使ったり、またベゼルやベルトを自分の好みに変えて楽しめるようになっている。開発には約3年かかったそうで、価格は2万8,000円だ。
「Think the Earth」のWebサイトでは、この時計の予約を2月22日から受け付け、3月1日から販売開始する。サイトは日本語版と英語版があり、販売は世界中に対して行なうという。時計は月産2,000台で1年間販売する予定だが、好評の場合は期間延長やオプションパーツの販売も行なう予定という。
「Think the Earth」ではこの商品を皮切りに、書籍や他製品などの開発・販売へプロジェクトを拡大させる予定という。今後は2004年度までに数十億円規模のBSR市場の創出、および同サイトを日本最大の地球・環境や社会貢献をテーマとしたポータルサイトとして成長させることを目指す。
「WN-1」を3つに分解した状態
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女性の腕ではこんな感じに
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パッケージにも工夫が満載
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(2001/2/19)
[Reported by aoki-m@impress.co.jp]