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■URL
http://www.microsoft.com/presspass/events/gsm01/material.asp
米Microsoftは現在フランスのカンヌで開かれている「3GSM World Congress」の席上で、コードネーム「Stinger」として知られているWindows CE 3.0ベースの携帯電話用OSを展示公開する。またMicrosoftは、さまざまな携帯電話用OS上で動作するブラウザー「Mobile Explorer 3.0」も同時に発表した。
Stingerは以前から開発が公表されていたが、今回の3GSM World Congressでベータ版が走っている携帯電話のプロトタイプがSamsung ElectronicsとSendoによってデモ公開される予定だ。
Stingerを搭載した携帯電話は、重さ110グラム以下になる見通しで、現在欧州や北米で市販されている携帯電話よりも30%ほど小さく、待ち受け時間は100時間(PIM動作中)、通話時間は4時間となる。画面の解像度は208×240ピクセルのカラーあるいはモノクロディスプレーで、そのほか着信音鳴り分け、外国語のサポート、SDカードやメモリースティックの採用や省電力マイクロプロセッサのサポートなどといった特徴がある。
さらにソフトにおいては、片手でも操作できるような直観的なインターフェースが採用されるほか、ユーザーのアドレス帳やカレンダーの情報を簡潔に見ることのできる「Outlook Companion」、ブラウザーのMobile Explorer 3.0、メールクライアント、ショートメッセージ、ボイスメール、複数のメールアカウントを1カ所で管理できる統合されたメールボックス、コンピューターとUSBを通して簡単にシンクロナイズできる機能などが備えられており、これら2.5世代から第3世代携帯電話ネットワークで軽快に動作するように最適化されているという。
さらに、Microsoftが発表した携帯電話用のブラウザーMobile Explorer 3.0はさまざな携帯電話用のOSで動作する上に、HTML、cHTML、WAPフォーマットで書かれたコンテンツをいずれも読むことができ、WTLSプロトコル3やSSL3.0などの高度なセキュリティー機能も備えているため、Eコマースの決済を安全に行なうことができる。
このMicrosoft Mobile Explorer 3.0テクノロジーは、携帯電話製造業者の開発、あるいは試用のために、Benefon、Samsung Electronics、Sony-Digital Telecommunication Europeなどにライセンスされた。
いわゆるスマートフォンと呼ばれる高度な携帯電話用のOSとしては、SymbianやPalmOSなどが知られているが、Microsoftが今回発表したStingerはWindows CE 3.0に基づいており、Windows開発者の多さを強みに競争に加わることになった。
(2001/2/20)
[Reported by taiga@scientist.com]