【新サービス】

アクセリア、Webコンテンツを分散・高速表示させる「Dura Site」を開始

■URL
http://www.accelia.net/

 大学などで進んでいるインターネット関連の研究成果を、ビジネスに反映させることを目的とした会社が設立された。名称は「アクセリア株式会社」。ネットワーク関連メーカー出身の牧野顕道社長が中心となって設立したベンチャー企業だ。慶應義塾大・倉敷芸術科学大などの研究者を取締役に迎え、「学術で研究されているインターネット技術を、実証実験を経て世に出していく」(牧野氏)ことを目的に、この春からサービスを開始する。

 同社はサービス第一弾として、4月1日よりコンテンツ・ディストリビューション・サービス「Dura Site」(デュラサイト)を開始する予定だ。これはWebコンテンツを各地のキャッシュサーバーにキャッシュして表示させることで、トラフィックを分散させ、高速かつスムーズなコンテンツ配信を可能にするものだ。画像の多いWebページなどでは、従来の2倍以上の速さで表示が完了するという。レベルスリー・コミュニケーションなどのデータセンターネットワークを利用し、日本だけでなく、アジアや欧米にもキャッシュサーバーを設置したサービスを展開する。
 いわば「Akamai」の競合ともいえるサービスだが、「『Akamai』は世界に200数拠点、数千台のサーバーを持っているが、今期の決算は大赤字だった。これは有効なところに投資していないともいえる。また『Akamai』ほどの規模になると、進化の早いインターネットで機器やサービスが古くなった時に、すべてを対応させることが難しくなる。我々はコンパクトだが、すべての製品やサービスを1年ごとに見直してアップデートを図っていくことができる」(牧野氏)としている。

 「Dura Site」の価格は、日本国内のキャッシュサーバーのみを利用するプラン「Dura Site J」で月額50万円から。利用するキャッシュサーバーのエリア数に合わせて、追加価格が発生する仕組みだ。当面はWebコンテンツが主な対象で、追ってストリーミングや認証サービス、またIPv6・IPv4の共用実証なども行なっていくという。
 アクセリアではこのサービスで1年後に4億円の売上げと、ユーザー企業135社の獲得を見込んでいる。

(2001/2/28)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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