【新サービス】

米MP3.com、ビーイングと提携し日本語版サービス開始

■URL
http://japan.www.mp3.com/
http://www.being.co.jp/

 デジタル音楽配信の米MP3.comは、国内大手レコード会社ビーインググループと提携し、日本語版サイト「japan.mp3.com」を開設した。新会社は設立せずに、両社提携の元、共同で日本語サービスを提供する。主にMP3.comは技術関連、ビーイングはアーティストサポートなどを担当する。日本語サイトは今年2月頃からすでに開設されているが、今回の両社発表をもって正式なスタートとなる。なお、先行開始時期からすでにページではビーイング系アーティストが紹介されていた。

 日本でのサービスは、基本的にMP3.comと同様に、MP3による音楽配信やカスタムCD「DAM CD」の販売などがメインとなるが、最大のポイントは当然ながらページが日本語化された点だ。MP3.com会長Michael Robertson氏は「これまで日本からのアクセスは全体のほんの一握りに過ぎなかった。英語という壁がMP3.comを日本で認知させない原因だった」としている。また、ブロードバンドの本格化、広告市場としての魅力から日本進出を決めたという。今後は、DAM CD発注後から商品到着までの間に購入した楽曲をストリーミングで聴ける「インスタントリスニング」など、すでにMP3.comで提供しているサービスも開始する予定だ。

 MP3.comは、アマチュアミュージシャンでも音楽を配信できるしくみでユーザーサイドから強く支持される一方、2000年1月に開始されたパーソナライズサービス「My.MP3.com」では、著作権者の許可を得ずにデジタル音楽を使用したとして米レコード協会(RIAA)などから訴訟を起こされるなど、よくも悪くもインターネット音楽配信企業の代表といえる存在となっている。一方のビーインググループは、傘下に「B-Gram」「Rooms RECORDS」などのレーベルを持ち、倉木麻衣やB'z、ZARDなど売上トップクラスのアーティストが所属している。


Michael Robertson氏

中島正雄氏

 今回の提携については1年ほど前から両社で協議が進められていたという。ビーインググループ代表の中島正雄氏は「プロモーションツールとして考えた場合、MP3.comの持つ技術はすばらしいと思った」と語っている。なお、ビーイングでは、あくまでもプロモーションの新しい枠として考えており、楽曲はストリーミングのみの提供となる。日本のレコード会社各社も有料の音楽配信サービスを本格的に開始しているがビーイングでは「今のことろ予定はない」としている。

(2001/4/10)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]


INTERNET Watchホームページ

INTERNET Watchグループinternet-watch-info@impress.co.jp