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渡辺武経代表取締役社長
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ニフティ株式会社は18日、2000年度事業報告および2001年度事業計画を公表した。
2000年度事業報告によると、@nifty会員数は今年3月までの累計で460万人、アジア・欧州・米国の8カ国のアライアンスパートナーのグローバル会員1,855万人とあわせると、総数は2,315万人となり、順調に推移している姿がうかがえる。ちなみに2000年度の会員増加ペースは、月平均7万5,000人で、料金改定をした9月以降は約10万人ペースだという。また2000年度の売上げは前年度23%増の604億円となり、宮坂修史社長室長は「(インターネットバブルがはじけた現状を考えると)まずまずの数字を残せた」と語った。
2001年度の事業計画では、「サービスビジネスの拡大」「ブロードバンド展開」「個のエンパワーメントの実現」の3つの柱を掲げている。特に「サービスビジネスの拡大」では、インターネットバブルの崩壊やインターネット接続料の値下げ競争の激化により、ISPの事業も再考が求められている中で、ISPの収益構造改革の一端がうかがえる。これまでの接続料一本槍の収益体制から、コンテンツ販売やECといったサービスビジネスにおける売上比率を上げるという収入源の多様化を図っていくという。2001年で17%、2003年では30%の売上比率を目指す。なお、2001年度の売上目標は今年度比23%増の745億円。具体的には、「Woman@nifty」のようなチャンネル(現在は21チャンネル)をECやコミュニティと連携させることでユニークビジターの増加という相乗効果を生み出していくほか、ONE TO ONEマーケティングの実施などで媒体価値も向上させていく。
「ブロードバンド展開」では、オリジナルコンテンツの提供や、ストレージサービスやメール・ホームページ容量の拡大など会員向け基本サービスを拡充していく。ブロードバンドコンテンツは2001年度で100タイトル、ブロードバンド会員(ADSL/CATV)は2002年3月末までに30万人獲得を目指す。
また、「個のエンパワーメントの実現」は、まだコンセプト段階で具体的な策は明示されなかったが、渡辺武経代表取締役社長は、「原点(昔のニフティ)に返り他ネットと違ったものを出していきたい。ニフティを利用する人に元気や幸せを与える、個人にパワーを与えるISPになっていきたい」と述べた。
(2001/4/18)
[Reported by moriyama@impress.co.jp]