【特集】

オンラインストレージを使ってみよう

 ブロードバンド回線を自宅に導入した。Webページの表示速度は確かに速くなったが、ストリーミングはあまり利用しないし、なにかブロードバンドならではサービスはないものか……? そんなことを考えたなら、「オンラインストレージ」に挑戦してみるのはいかがだろう。高速回線ならではの快適な速度で、バーチャルディスクを使いこなす楽しみを味わってみよう!

●ブロードバンド時代にはもってこいのサービス


 すっかりおなじみの感もあるオンラインストレージだが、実際に使っている人はまだ少ないのではないだろうか? ここでもう一度、その特長やメリットをおさらいしてみよう。

 オンラインストレージとは、インターネット上の自分用ハードディスク(バーチャルディスク)にファイルを保管して活用するサービスだ。たとえば会社で途中まで作ったプレゼン用資料を家で仕上げたい。数MBの大きさのファイルなのでフロッピーには入らないし、メールに添付するのもちょっとはばかられる。そんなときに、会社から自分のバーチャルディスクにアクセスして作りかけのプレゼン用資料を保存し、家でダウンロードして残りを仕上げるということが、簡単に実現できるサービスといえる。
 インターネットでのサービスだから、場所や時間を選ばないアクセスができるのは大前提、最近ではPDAからのアクセスが可能なサービスも登場している。また少し前までは、大容量のバーチャルディスクを使えてもファイルのアップロードやダウンロードに長時間かかるんじゃあ……と、敬遠する向きもあった。が、CATVインターネットやADSLといった家庭向け高速回線が急速に拡大する現在、オンラインストレージの敷居もどんどん低くなっている。オンラインストレージを活用する好機が、今まさにやってきたのだ。

●どんな種類がある?


バックアップ型の典型的なサービス「@Backup」
 さて、オンラインストレージと一言でくくっているが、その機能は、いくつかの目的タイプに分かれている。大きく分けると、バックアップ型、共有型、限定型、コミュニティ型だ。
 まずバックアップは、言葉のとおり、PCのファイルやフォルダをバックアップする目的での機能となる。仕事用のファイルや、大切なメールのログなどを保管してハードディスクのクラッシュに備えたり、他のPCへ移動するといった使い方が想定される。バックアップの場合、ファイルが他の人の目に触れないための配慮も必要となる。
 これとは逆に、ファイルを人の目に見せる、ダウンロードしてもらうという目的をもつのが共有型だ。この場合、バーチャルディスクに置いたファイルのうち、希望のものだけを他の人と共有できる機能を持つサービスが多い。ファイル共有のレベルもさまざまで、誰とでもファイルを共有できるものから、同じサービスに登録しているユーザーに限定、ユーザーが希望した相手だけを選べるなど、サービスごとにさまざまな形がある。
 限定型は、動画のファイルのみ、デジカメ画像のみなど、預かるファイルの種類を限定しているタイプだ。すっかりおなじみとなった「オンラインアルバム」も、ファイルを保管・共有・活用するという意味では、一種のオンラインストレージと呼べる。一方で、預かる種類は問わないがファイルの受渡しに特化しているといったサービスも、用途を絞り込んでいるという意味で、限定型と呼べる。
 コミュニティ型は、オンラインストレージというよりも、グループウェア的なサービスの一機能として提供されているものだ。友人やサークルなどで共有スペースを作ってスケジューラーや掲示板を共有し、そのなかでファイル共有スペースが設置されている。たとえば「FreeML」や「Dosule!」といったサービスに、このタイプのストレージスペースがある。今回の特集では割愛したが、飲み会の写真を共有したり、チームの試合記録をアップしたりといったカジュアルな使い方にピッタリだ。

 現在のオンラインストレージは、これらの種類を複数盛り込んだものが多い。他サイトとの連携や独自ソフトの提供など、それぞれ工夫のある機能をアピールしている。その一方で、バックアップに特化したものやエンターテインメント性の高さなどの特色を打ち出しているサービスもある。

●オンラインストレージの気になるこの点あの点


600行以上にもなる、Zdenの試用承諾画面
 さて、オンラインストレージもメリットばかりではない。実は利用する際に、何かと気になる問題も見受けられるのだ。

 まずはセキュリティについて。自分のファイルは安全に保管されるのか、また突然、ファイルがなくなるといった事態は起こらないのだろうか?
 これについては、安心できない部分もある。というのも、登録時に目を通すことを求められる使用承諾書には、ほとんどの場合「ファイルの破損や紛失についての責任は負わない」と書かれているのだ。また登録時には個人情報の入力を求められるし、友人などのメールアドレス紹介と引換えに、容量アップをうたうサービスも多い。
 一方、突然サービスが停止したり、ひどい場合はサイトごとなくなっているというケースも珍しくない。反対に、あまりに煩雑なアクセスを行なっていると、アカウントやファイルが凍結されて使えなくなる場合もある。

 そして、コスト面。1999~2000年に米国でオンラインストレージが注目れた際には、“無料で大容量ディスクが使える”点が特長でもあった。2001年の現在、この特長は影を潜めつつある。現在の無料サービスでは、容量は多くて50~100MB程度。有料サービスの前のお試し段階だけが無料だったり、大容量をうたっているがデフォルトでは数MBしか提供されず、あとは有料のオプションを使う必要があるというサービスは珍しくない。有料のサービスを利用するか、あくまで無料でいくかは使う側次第。一部サービスでは無料試用の登録時にクレジットカード番号を求めてくる場合もあり、解約タイミングによっては課金されるので、無料で使いたい人は気をつけたい。

 また、オンラインサービスのトラブルでよく登場するのが「LAN内から使えない」状態。しかし、オンラインストレージの場合、思ったよりトラブルにならない場合が多い。というのも、Webベースでの操作が多いので、Webサイトが表示できていれば問題なく使えるケースが多いからだ。同様に「Macintoshで使えない」状態も、Webベースならほぼ心配ない。ただ、一部サービスでWindowsのWebフォルダや専用ソフトを使用するものがあり、こうしたサービスだとLAN内使用やMacintoshに対応していない場合もある。この場合、もしWebベースでも並行してサービスを行なっていたら、そちらを選ぶのがポイントだ。

●手順は簡単!


「idrive」のWebフォルダ
 各サービスの説明に入る前に、使い方のステップをご紹介しよう。ユーザー登録を行なって自分用のディスクスペースを確保すれば、もう準備はOK。あとは自分のPCにあるファイルをアップロードして他の場所から閲覧したり、他の人とファイルを共有したりと、さまざまな活用ができる。
 ユーザー登録の際に使用許諾契約(英語のサービスの場合はLicense Agreement)の承認を求められるので、一通り目を通しておこう。無料試用期間のあるサービスの場合は、試用期間の確認を忘れずに。サービスによっては登録後に承認メールが届き、メールに記載されたURLにアクセスすることで使用可能になるものもある。

 ファイルのアップロードは、Webページから「ファイルの参照」→「ファイル名を指定」→「アップロード」というステップがもっともポピュラーだ。サービスによってはWebページにドラッグ&ドロップをすればアップロードできるものや、専用のソフトが用意されたものもある。
 WindowsでInternet Explorer5以降のバージョンを使っている方なら、「Webフォルダ」が利用できるサービスは、ぜひ試してみてほしい。デスクトップのフォルダ感覚で使える使い勝手のよさは、通常の“Webページから「参照」ボタン→ファイル指定→「アップロード」ボタン”、というサービスよりもはるかに手軽に利用できる。特に常時接続の場合、威力を発揮するだろう。なお、アップロード中のステータスは表示されない場合が多く、また現状では、フォルダのまるごとアップロード・ダウンロードはできないサービスが多い。
 ファイル共有は、チェックボックスから共有するファイルやフォルダを選んで設定するパターンがよく見られる。共有したファイルは、自分の公開ディスクスペースに表示されたり、共有したい相手専用のURLが作られたりと、これまたサービスごとに異なっている。

●タイプはさまざま! オンラインストレージ一覧


 それでは、各サービスごとの特徴と使い勝手を紹介しよう。やっぱり無料で使えるサービスが望ましいので、ここでは無料のサービスから有料のサービス、容量の大きいものから小さいものへとまとめてみた。編集部のLANで使用できなかったものには、その旨を表記したほか、共有や文字化けについても可能な限り付記したので、参考になれば幸いだ。使い勝手や機能などで特にオススメしたいものには、サービス名の前に「◎」マークをつけている。
なおスペック表示は以下の形で統一している。
 ・言語 :サービスを提供している言語

 ・容量 :初期設定でもらえるスペース。使用期間が限定される場合は日数も。
 ・価格 :追加料金と、それに応じてもらえるスペース。最小~最大まで。
 ・運営元:運営している企業名。

【無料サービス】

■「KTurn」
言語 英  容量 125MB 価格 無料 運営元 米KTurn.com
 無料サービスのなかでは大容量なのが嬉しいが、ファイル名やパスに日本語が入っていると、ファイルを受け付けてくれない欠点がある。動作は全体的に重め。共有はファイル単位で設定し、メンバー間のみで可能だ。

■「EzBriefCase」
言語 英・仏 容量 50MB(+30MBのメールスペース) 価格 無料 運営元 加EzBriefcase.com
 Webページからの操作のみだが、動作は快適。共有ファイルは「http://www.ezbriefcase.com/home/letter/yournameWeb」のURLのWebページに掲載される。メールで他のPOPメールを読み込むこともできるが、日本語は文字化けして表示される。

◎「iDrive」
言語 英  容量 50MB 価格 無料 運営元 米i-drive.com
ドラッグ&ドロップでのファイル操作が可能だ
 使い勝手のよさと多機能ぶりが人気のサービス。アップロードはWebフォルダからも可能で、フォルダごとのアップロードにも対応している。共有は誰とでも可能で、共有用のWebページが作られ、URL「http://www.idrive.com/username」を知らせる形だ。PDAやiモードからもアクセス可能だが、日本語のファイル名は文字化けする。
 面白いのは「Filo」というWebキャプチャーソフトとの連携で、「Filo」をインストール後は、希望のWebページを右クリック(Macはメニューバーから選択)して「Click Page to Idrive」を選ぶと、見ていたWebページを丸ごとiDriveのフォルダに保存できる。オンラインショッピングの決済確認ページなど、URLではアクセスできないサーバー生成されるページも保存できる点が便利だ。またMP3.comと提携し、MP3.comの楽曲から好きなものを選んでオンラインプレイリストを作成・再生できる機能もある。

■「FileGenie」
言語 英  容量 50MB 価格 無料 運営元 米FileGenie.com
 共有はファイル単位で、メンバー間のみ可能。画像ファイルはサムネール状態でのプレビューが可能だ。シンプルなサービスのわりに、インターフェイスがわかりづらいのが難点。

■「Yahoo! Drive」
言語 英  容量 30MB 価格 無料 運営元 米Yahoo!
 以前から「Yahoo!Briefcase」の名称でオンラインストレージを提供しており、新たにβ版として「Yahoo!Drive」機能が加わった形となる。Webフォルダからの利用が可能だが、「Yahoo!Drive」ではLAN内から利用できない。日本語ファイル名はWebページでは表示できるが、「Yahoo!Drive」では文字化けする。共有はフォルダ単位で設定でき、「http://briefcase.yahoo.com/username」のURLでWebページが作られる。指定ユーザーのみと誰でも使える形のどちらかを選べる。

■「my-files.com」
言語 英  容量 25Mb 価格 無料 運営元 独Utomi AG
 サービス紹介(知人のメールアドレス登録)で最大300MBを無料使用できるサービス。アラートウィンドウで、時折ドイツ語メッセージが表示されるのは御愛嬌。Webページからの利用のみだが、アップロード状況も表示され、快適な速度で動作する使いやすいサービスだ。

■「MySpaceDisk」
言語 英  容量 25MB 価格 無料 運営元 シンガポール・SpaceDisk
 メールアドレスの入力だけで使えるオンラインストレージサービス。パスワードは入力したメールアドレスに送付される。アップロードするファイルの形式によって、自動的に新しいフォルダが作られる。共有は相手のメールアドレスを指定し、各相手専用に設定されたWebページのURLを送る形だ。ただし相手が利用する際にメールアドレスの入力を求められ、これによって自動的にMySpaceDiskのユーザーになるのだが。

■「iDisk」
言語 日  容量 20MB 価格 無料 運営元 アップルコンピュータ
 Macintosh専用のオンラインツール「iTools」のストレージサービス。登録するとデスクトップに登場する専用Webフォルダを使って操作する。

■「FloppyCenter」
言語 英  容量 10MB 価格 無料 運営元 米FloppyCenter.com
 サービスの紹介(メールアドレス1人につき2MB)で、最高60MBまで容量を拡大できる。共有はできない。

【有料サービス・無料の試用期間あり】

◎「@Backup」
言語 英  容量 100MB(30日) 価格 100MB 99ドル~500MB 299ドル/年 運営元 米SkyDesk
 JAVAアプレットか専用ソフトを使って操作するサービス。バックアップとレストアに特化している点が特徴で、設定したスケジュールに従って、定期的にファイルやフォルダのバックアップをとることもできる。LAN内からの利用も可能で、動作も速い。ファイル共有などの機能はないが、例えば毎日バックアップをとりたいファイルやフォルダがある場合にはピッタリのサービスだ。

■「StoragePoint」
言語 英  容量 50MB(30日間) 価格 200MB 12.95ドル~1GB 49ドル/月 運営元 米StoragePoint
 JavaアプレットとWebフォルダのいずれかで操作でき、Windowsのみ対応。POP3メールを読み込んでWebメールとして表示したり、オンラインのアドレス帳を作成できる機能もある。全体的に動作が重めな点が少々気になるところ。

■「FilesAnywhere」
言語 英  容量 50MB(30日間) 価格 100MB 3.95ドル~2GB 34.95ドル/月 運営元 米Officeware Corp
 試用版ではファイル共有ができず、Webページからのファイル操作のみ。

◎「iBackup」
言語 英  容量 50MB(30日) 価格 50MB 3ドル~100GB 800ドル/月 運営元 米Pro Softnet
iBackupのアプレット画面
 「Smart-IB」というJavaアプレットや、Webフォルダで利用できる。またFTPクライアントから利用可能な点は他のサービスにない特色だ。また画像ファイルをサムネールで表示できる機能や、希望したファイルやフォルダをCD-Rに焼いてくれるサービスもある。ファイル共有は希望の相手にメールで専用URLを送る方法で、パスワードをかけたり、相手がファイルを上書きすることも可能だ。

■「Globaldesk.com」
言語 英  容量 50MB(5日) 価格 100MB 4.95ドル~500MB 19.95ドル/月 運営元 米InterKK
 アップロードが1回に1つのファイルしか指定できないため(他サービスは複数指定できる場合がほとんど)、やや煩雑な印象がある。他のWebサイトにある画像やファイルをダウンロードする「URLTransfer」という機能がユニークだ。共有はメンバー間のみ可能。日本語ファイル名は文字化けする。

◎「StorageVault」
言語 英  容量 25MB 価格 100MB 9.95ドル~5GB 99.95ドル/月 運営元 米RSPNetworks
 Webページへのドラッグ&ドロップでアップロードが可能。Webフォルダでの利用もでき、Macintosh用にも「Goliath」というソフトを使うことでWebフォルダ感覚の利用を可能にしている。共有は相手のメールアドレスを指定して、専用URLを送付する形。シンプルながら使い勝手のいいサービスだ。

■「Xdrive」
言語 英(日本展開を予定) 容量 25MB 価格 25MB 4.95ドル~125MB 11.9ドル/月 運営元 米Xdrive.com
 つい先日有料化を発表し、4月27日以降はすべて有料の「Xdrive Plus」に移行される。Webフォルダからのファイルアクセスが可能で、プロキシーの設定もできるが、使用したLAN環境ではWebフォルダは利用できなかった。

■「iTrustee」
言語 日  容量 3MB 価格 1GB 500円/月 運営元 NTT-ME
 専用ソフト「iTrustee Manager」での利用ができ、ファイルの暗号化が可能。共有はメンバー間のみに対応している。

◎「WebPoket」
言語 日  容量 50MB(6ヵ月) 価格 1GB 500円/月 運営元 ウェブポケット
WebPocketの利用画面
 ソニーの子会社が提供。ソニーらしくビデオや写真といったフォルダがあらかじめ設定してあり、また無料ダウンロードして楽しめるコンテンツも用意されているなど、楽しめるサービスといえる。共有はできない。有料のデータ変換サービスも行なっている。

■「デジタルトランクサービス」
言語 日  容量 10MB 価格 30MB 300円~5GB 1万円/月 運営元 アイ・エス・ジェイ
 個人向けのマイトランクサービスと、共有して使うワークトランクサービスの2種に分かれている。ファイルのオンラインウィルスチェックが可能だ。

■「JDisk」
言語 日  容量 10MB 価格 未定 運営元 ジェイディスク
 専用ソフト「J-sync」を使うサービスで、Webフォルダ感覚で利用できる。共有はJDiskのメンバー間と、ユーザーがパスワードを与えた相手にのみ可能。Webページからはアクセスできない。

■「Storage.ne.jp」
言語 日  容量 3MB 価格 未定 運営元 クォード
 専用ソフト「NetStorage」を使って利用するサービス。今後オプションでエリア拡大を予定している。「NetStorage」はLAN内からは使用できない。共有は不可。

【有料・無料試用期間なし】

■「SwapDrive」
言語 英  容量 ※無料使用なし 価格 100MB 7.5ドル~1GB 75ドル/月 運営元 米SwapDrive
 ※今回は試用できず

■「MyDocsOnline」
言語 英  容量 ※無料使用なし 価格 50MB 9.95ドル~1GB 119.95ドル/月 運営元 米My Docs Online
 ※今回は試用できず

※以下はログイントラブルなど、諸事情で今回試用できなかったサービスをまとめている。

■「RealFTP」
言語 英  容量 25MB 価格 無料のみ 運営元 米RealFTP.com

■「FreeDrive」
言語 英  容量 20MB 価格 65MB 4.95ドル~150MB 9.95ドル/月 運営元 米FreeDrive

■「Backup4U」
言語 日  容量 未定 価格 未定 運営元 IIJ
 5月中旬より個人向けサービスを開始予定。

■「インターネットディスク」
言語 日  容量 20~100MB(購入商品による) 価格 ※対象商品の購入 運営元 ジャストシステム
 「一太郎11」や「ATOK14」など、ジャストシステムの商品を購入すると使うことができるオンラインストレージ。Webフォルダとしての使用のほか、「一太郎11」や「花子11」のファイル画面からの操作もできる。専用URLを送付してのファイル共有も可能だ。

●用途限定型のオンラインストレージ


他のユーザーによる選曲を聞けるのが楽しい「MyPlay」
 さて、たっぷり紹介したあとは番外編として、利用するファイル形式や目的が決まっている、いわば目的型のオンラインストレージを紹介しよう。手っ取り早く相手にファイルを渡したい場合から、音楽専門のサービスまでさまざまだ。ここでは取り上げなかったが、最近増えているオンラインアルバムもこの目的型ストレージの一種といえる。

■「Streamload」
言語 英  容量 上限なし 価格 無料 運営元 米Streamload.com
 映像や音楽など、エンターテインメント関係のファイルのみに対応する異色サービス。ただし、預けたファイルは基本的にすべて公開される。テキスト形式のファイルなどはアップロードできない。専用ソフト「Upload Manager」での操作ができるが、LAN内からは対応していない。ダウンロードは1週間150MBまでの制限あり。

■「MyPlay」
言語 英  容量 3GB 価格 無料 運営元 米Myplay.com
 3GBまで使える音楽ロッカーサービス。自分のPCから音楽ファイルをアップロードして、好きな順番でプレイリストを作り、それを他のユーザーにストリーミングで聞いてもらう機能がメインだ。各ユーザーの選んだ曲は聴けるが、ダウンロードはできないのがミソ。

■「Zden」
言語 英  容量 500MB 価格 無料 運営元 米Zden.com
 ストレージスペースはあるが、基本的には動画やテキストなどの作品を掲載し、それを売買しようという趣旨のサイトのため、作品スペース分として450Mが設定されている。Javaアプレットでの操作となる。

◎「宅ふぁいる便 3」
言語 日  容量 100MB(3日) 価格 無料 運営元 大阪ガス
 登録が不要で使える転送を目的とした一時保管サービス。希望のファイルと自分のメールアドレス、ファイルを渡したい相手のメールアドレスを指定すると、ファイルがサーバーにアップロードされる。渡したい相手には専用ページのURLが通知され、そこからダウンロード可能になる。1日ファイル数10個・合計容量100MB・送付先10名・最大3日間保管と制約は多いが、ファイルの受渡しに使うには便利なサービスといえる。

■「Free FTP Service」
言語 日  容量 20MB 価格 無料 運営元 エスケー科学
 これも登録不要、ボランティア的運営のサービスだ。ファイルの保管は最長で48時間以内で、いわばファイル転送に特化されたサービスだ。Internet Explorer5以上を利用しているなら、ドラッグ&ドロップでアップロード可能。頻繁なアクセスがある場合、ブロックされる場合もある。

(2001/4/23)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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