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■URL
http://www.jbma.or.jp/mobile/
携帯情報端末の研究・調査を行なう団体「モバイルオフィス推進協議会」(以下MOPA)は、2005年までの日本国内におけるモバイル関連市場規模の動向予測を発表した。MOPAは1996年にIT関連企業数十社の賛同で設立され、主に携帯情報端末に関する研究・調査を展開していた団体だ。この4月で発展的に解散し、活動を日本事務機械工業会モバイルシステム部会へ移管しており、今回は活動総括的な予測となった。
まずモバイル関連の市場規模については、1999年度の1兆6,000億円規模から、2003年度で5兆9,131億円、2005年度に7兆5,118億円という成長を見込んでいる。これは新しいインフラの整備や端末の世代交代促進などが追い風となって、“モバイル世紀”と呼べるような市場成長が予測されるためという。
モバイル情報機器分野では、携帯電話・PHS市場が1999年度の1兆1,413億円から、2005年度には2兆1,522億円に達するとし、うち2割以上が通話機能付き携帯情報端末になると見ている。またモバイル向けノートパソコン分野は2005年度に5,500億円、通信機能付き携帯情報端末(通話機能なし)は、2005年度に1,930億円の市場規模を、それぞれもつと予測する。
一方、モバイル向けのデータ通信やコンテンツに関するサービスでは、1999年度の1,882億円から、2003年度は3兆975億円、2005年度は4兆2,889億円の市場規模を見込んでいる。携帯電話・携帯情報端末向けサービスの充実に伴って市場規模が拡大するが、コンテンツ市場形成自体には、まだ時間がかかるとしている。
MOPAでは、今後「IMT-2000」や「Bluetooth」など高速無線通信技術の発展と、インターネットサービス提供企業の増加が、モバイル関連市場を急速に発展させるだろうと予測している。さらに、2000年11月に成立した「IT基本法」によって、技術、政策、社会的要望といった環境がそろい、モバイル関連産業にとって大きな変革や、劇的な市場構造変化が起こる可能性もあるとしている。
(2001/5/11)
[Reported by aoki-m@impress.co.jp]