【業界動向】

着メロ配信サービスの平成12年度使用料徴収額が12億円に~JASRAC発表

■URL
http://www.jasrac.or.jp/


JASRAC加藤常任理事

 社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)は23日、定例記者会見を開催し、平成12年度の音楽著作権使用料の徴収額などを発表した。発表によると全体の徴収料は1,063億3,000万円で、前年度比7.4%の増加となった。総徴収額が伸びた要因としては、カラオケ管理の契約率アップなどのほか、「携帯電話に内蔵されたICチップへの着信メロディの録音使用料、および着信メロディを中心としたインタラクティブ配信の使用料」が増えたことがあげられている。

 総徴収の中で最も高い伸びを見せたのが「複合その他」というジャンル。この分野の平成12年度の徴収料は約12億7,000万円で、「演奏」「オーディオディスク」などといった分野に比べると金額的には大きくはないものの、前年度比377.7%とダントツの伸びを見せている。その内の95%が「着信メロディを中心としたインタラクティブ配信の使用料」だったとのことで、この1年で「着メロ配信」による市場が開けたことになる。

 そのほか記者会見では、7月1日から施行される「個人のホームページなどにおける非商用インタラクティブ配信での使用料」に向けての取り組みが発表された。商用配信については、文化庁長官より認可を受けた2000年12月18日より施行されているが、非商用配信については、十分な周知をはかる必要があることなどから2001年7月1日の施行となっている。JASRACでは、6月にはインターネット関連の専門誌に告知広告を出すとともに、ネットワーク音楽著作権連絡協議会(NMRC)の協力によりNMRC加盟のプロバイダーを通してユーザーに告知を行なうという。なお、個人ホームページの場合、バナー広告の有無により、商用か非商用かの判断が分かれる所だが、NMRCでは詳細な基準を設け事前に公表する予定とのこと。

 また、使用料の支払いについては、個人を対象とした少額決済となることから、JASRACでは、プリペイドカードやコンビニでの支払いなどを検討しており、具体的に金融機関との話し合いも進めているという。

◎関連記事
インターネット音楽著作物使用料、個人利用が年額1,200円程度に

(2001/5/23)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]


INTERNET Watchホームページ

INTERNET Watchグループinternet-watch-info@impress.co.jp