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握手を交わす竹中大臣と堺屋氏 |
インパク協会は28日、パビリオン設営者などインパク関係者が一堂に会する「インパク150日決起大会」を開催した。インパクの意義を再認識し、今後の活動を相互に確認しあう中で会期後半に向けてパワーアップを図る目的で開いたもの。決起大会には、竹中平蔵新千年紀記念行事担当大臣や堺屋太一前大臣、奥田碩トヨタ自動車株式会社取締役会長、編集長を務める荒俣宏氏などが出席した。
インパクについて、竹中大臣は「日本は今IT超先進国家を目指して走っている。インフラについてはようやく道筋ができ、コンテンツが問われる時代となった今、インパクが開催されているのは非常に意義のあること」と述べた。さらに、日本のIT革命推進のために、「インフラ整備と並んでインパクが1つの火付け役になれば」とインパクのさらなる発展に期待を寄せた。堺屋氏はパビリオンについて「パビリオン数を現在の400から700パビリオンまで拡大したい」とし、そのうち半分は「アーカイブスとなり日本に残るものとなって欲しい」と語った。
藤岡文七総務省大臣官房新千年紀記念行事推進室室長によると、現在およそ1日に10万人(頭数ベース)、週30万人、月100万人がインパクを訪れているという。数の多い少ないの明言は避けたものの、「内容は充実しているが、高品質のコンテンツは通信速度が速くないと見られないため、視聴階層が限られている」と問題点を指摘した。ブロードバンド時代の本格的な到来は今年の末から来年起こると見られていることから、インパクの真が出てくるのは「第4四半期」と述べ、「後半のインパクは今後のネット社会をどう作ろうとしているのかという点において真骨頂が示される」と語った。
編集長の荒俣氏
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インパクには、コンテンツの質や内容などについてさまざまな批判も寄せられている。そのような批判について荒俣氏は、「批判は全て栄養にしましょう」とパビリオン設営者に激励するとともに、「つまらないものを作る権利もある」と述べ、さらに「自分にとってタイタニックも3分の2はつまらなかった。しかしインパクはあと200日もある」とし、今後の展開に期待を覗かせた。
インパクでは、ゲートサイトをリニューアルし、よりユーザーが自分の見たいパビリオンへとアクセスできるようになったという。まだ未完全の「インパク」。後半に突入する今後のインパクがどう展開し、どうIT革命推進に寄与していくのか注目したい。
(2001/5/28)
[Reported by moriyama@impress.co.jp]