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SMEの盛田氏
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開設発表会でSMEコーポレイト・エグゼクティブの盛田昌夫氏は、「現在はブロードバンドや携帯など、プラットフォーム提供企業がコンテンツを常に探していて、我々のところにもコンテンツ提供の打診は非常に多い。しかし、我々の命ともいえるコンテンツを切り売りはしたくないし、これからも音楽文化を発信していくのはレコード会社自身であり続けたい。そこで500Kbpsの帯域で、総力をあげて自分たちのコンテンツを発信していく」と、サイト開設の動機を語った。SMEでは2000年5月と12月に開催したオンラインイベントでブロードバンド対応コンテンツの配信も実験的に行なっていたが、12月の実験の際、アクセスしたユーザーの3割がブロードバンドユーザーだったことから、専用サイト開設が具体化したという。なお「MORRICH」という名称は、“インターネットライフをより(=more)豊かに(=rich)に”という意味を持つ。
配信するコンテンツは「ブロードバンドの特性を生かし、見たいときに見たいコンテンツを見られる“インターネット雑誌”を提供したい」(盛田氏)との言葉どおり、開始当初からオンデマンドで20番組が用意されている。1組のアーティストを掘り下げるインタビュー番組「ドデカヘドロン」、奥田民生・Puffyなどのレアな姿が見られる「Hit&Run」などの音楽関連番組から、料理番組「ケンタロウ流Cooking TRY-ANGLE」、キャラクター情報番組「キャラクター通信」など、バラエティに富んだ内容だ。このオンデマンド番組に、SME所属アーティストのプロモーションビデオやTVスポットを配信し続ける「メインストリームコンテンツ」が加わり、24時間いつでも楽しめるコンテンツを提供する。またソニー社内にあるインターネットスタジオからのライブ中継なども随時行なっていく予定だ。
「MORRICH」の閲覧には520Kbps以上の下り速度が出る回線接続が必須だが、回線以外の動作環境も高めの設定となっている。Windows98/Me/2000で、Internet Explorer5.0か5.5、Windows Media Player7.0以上、Macromedia FLASH Player5以上のインストールが必要となる。ハード的にはPentiumIII 500Mhz以上のCPU、128MB以上のメモリを推奨している。
SMEでは現行のナローバンド対応のメインサイト「Sony Music Online Japan」と、携帯電話対応情報サイトに「MORRICH」を加え、総合エンタテインメントサイトの3本柱としてコンテンツ提供を行なっていく。
(2001/6/4)
[Reported by aoki-m@impress.co.jp]