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米大手航空会社5社が設立したオンライン旅行サイト「Orbitz」が4日、正式に営業を開始した。Orbitzを設立したのは、American、Continental、Delta、NorthwestおよびUnitedの5社。Orbitzでは、Web専用の割引料金で航空チケットを販売するほか、レンタカーやホテルの予約、旅行パックなどを販売している。
Orbitzでは、米国内の航空便455便と国際線の航空券を取り扱っている。これらの料金やオプションを数秒以内で検索し、1画面に表示する。サービス開始時点で、既にOrbitzに17万5,000人の会員が登録しており、キャンペーン開始前に350万ドル分のチケットを売り上げたという。
オンライン旅行サービスは、オンライン販売において最も成長が期待される分野。その市場規模は2000年の180億ドルから、2006年には、自動車や衣料品、書籍を合わせたものを上回る630億ドルに拡大すると見込まれている。このような拡大市場に向けて、米航空5社が手を組んだのがOrbitzだ。
この市場でOrbitzは、先行する大手オンライン旅行サービスの米Travelocityや米Microsoft傘下の米Expediaと競合することになる。米Arthur Andersenの調査によると、ユーザーの80%がTravelocityやExpediaに比べてOrbitzの方が低価格だと考えており、米Horizon Researchの調査によると、4人のうち3人がTravelocityやExpediaよりもOrbitzを好んで利用するという。
なお、Orbitzについては旅行代理店団体が、航空チケット販売業界において正当な競争を阻害する恐れがあるとして米運輸省に調査を要請していた。運輸省は4月、営業開始を差し止めする根拠はないとして、営業を認可。ただし、不正競争を防ぐために同社の業務を監視し、営業開始後6カ月以内に報告書を提出することなどを義務づけている。
(2001/6/5)
[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]