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■URL
http://www.jupiterjapan.co.jp/press/2001_08_07.htm
米Jupiter Media Metrixの調査部門であるJupiter Researchは、米国のインターネット市場は短期的には現在の市場の低迷に影響を受けるものの、強力な成長要因により長期的には成長するという調査結果を発表した。
これは同社が8月6日に発表した調査レポートで明らかにしたもので、これによると、インターネット市場を牽引する成長要因として、消費者のインターネットサービスに対する需要の大きさ、オンラインでの満足できるユーザー体験、消費者の平均ネット経験年数の伸張、企業のコスト削減といった要素があり、冷え込んだ印象のある現在の市場においても、こうした要素は強固な存在になりつつあるという。金融市場の流動性の低下や設備投資・マーケティング費用の削減などのマイナス面により、ネット広告やBtoB取引といった分野の成長は減速したが、インターネット市場全体にはそれほど大きな影響を与えない、というのがJupiterの見解だ。
また同社は、「消費者はドットコム市場の暴落を気にかけていない」ともいう。2001年第1四半期にはWWWへのユニークビジターの総数は13%増加し、小売サイトでのセキュアモードへの転換割合(小売サイトの全ビジターに占めるセキュアモード利用者の割合を示し、オンラインでの購買活動を示す数値となる)も着実に増加しているという。2000年1月ではセキュアモードへの転換割合は小売サイトのビジターの25%以下だったが、1年後の2001年1月には、その数は45%に増加したと指摘している。
同社のバイスプレジデント兼上級アナリストであるDavid Card氏は、「現在、ネットベンチャーは財政的困難に苦しんでいるが、すべての企業が悲観論に押し潰されないことが重要だ。今後数カ月はインターネット市場への障害や退行もあるだろうが、ほとんどは短期的なもので、長期的な成長がマイナス影響を埋め合わせていくだろう」と予測している。
(2001/8/7)
[Reported by aoki-m@impress.co.jp]