INTERNET Watch Title
Click

【レポート】

Yahoo! BB、本誌記者宅に導入してみました~その2

■URL
http://bb.yahoo.co.jp/

 8月1日号掲載のYahoo! BB導入レポートを担当した記者Aを皮切りに、本誌記者宅へ同サービス導入が着々と(?)で進んでいる。別に記事のネタにするために会社から加入を強要されているわけではなく、完全にプライベートで自主的に加入しているのだが、なんと本誌スタッフの66.6%がすでに申し込みを完了、33.3%が開通しているいう人気ぶりだ(もともとスタッフの人数が少ないせいもあるが)。

 今回は、記者Aに続いて本誌スタッフでは2番目のYahoo! BBユーザーとなった記者Nのレポートをお届けする。モデムの自力設置を選択した記者Aに対し、記者Nは「初期導入オプションサービス」を利用。自宅における「ADSLモデムおよびスプリッター取り付け工事」および「パソコン、ADSL接続初期設定等」の2つの作業を、Yahoo! BBのスタッフにやってもらうという流れだ。ここでは、実際に工事の手続きなどを進めてみた感想などを紹介しよう。

●予約センターの電話番号はトップシークレット!?

どこを探しても、予約センターの電話番号は見あたらず。その他、記者Aも指摘していたように情報不足の感は否めない。サポート体制の充実と料金はトレードオフなのか?
 記者Nの自宅は東京都杉並区。記者Aの住む中野区とは隣接するエリアということもあってか、申し込みから開局に至るまでのスケジュールはほぼ同じ。7月28日にモデムが宅配便で到着、7月29日に電話局内工事完了という日程までまったく一緒だった。ただし、記者Nは「初期導入オプションサービス」を選んだこともあり、届いた宅配便を開封することもせず、Yahoo! BBスタッフによる自宅工事を待つことにした。

 ところが7月30日に出社すると、記者Aはすでに自力設置で開通させ、スループットが3Mbps以上出ているとのお話。配線もパソコンの設定も簡単であっけなく完了するという。自宅工事がいつになるかまったく先が見えない中、Yahoo! BBからの連絡をおとなしく待っているはたいへんもどかしいものがあった。

 翌日の31日、帰宅すると留守電にYahoo! BB予約センターから伝言があり、「あらためて電話するが、よければフリーダイヤルまで電話いただきたい」とのこと。特に要件は言っていなかったが、タイミングとしては自宅工事のスケジュール調整以外に要件は考えられない。すでに窓口の営業時間が過ぎていたため、録音されていた予約センターの電話番号をメモして翌日問い合わせることにした。

 予約センターから連絡があったことで意外に早く自宅工事までたどり着けそうだと安心したのもつかの間、電話をかけようとした記者Nはこのメモを紛失したのに気付く。そこで、Yahoo! BBのウェブサイト上やそれまでに送られてきた連絡メールの隅から隅までチェック。予約センターの電話番号を探すが、どこにも記されていない。多分、サービスエリアや開局時期に関する問い合わせなどが殺到するのを避けるため、電話番号を公開していないのだろう。唯一考えられる手段は、公開されているヘルプ用のメールアドレスに問い合わせることなのだが、状況からみてすぐに回答してもらえることは期待できない。仕方がないので、「あらためて電話する」との言葉を信じて待つことにした。

 結論を先に言うと、メモは2日後に無事発見され、8月3日に予約センターに連絡をとることができた。自宅工事のスケジュールは心配していたほど混んでいるわけではなく、5日以降ならば予約できるという。記者Nは、6日の午後に自宅工事のスタッフに来てもらうことにした。

 なお、やはり多くの申し込み者を抱えて、てんやわんやしているのだろうか、こちらからコンタクトをとるまでの丸3日間、予約センターから再び電話がかかってくることはなかった。今回は記者Nのミスと言ってしまえばそれまでだが、予約センターの電話番号はそう簡単には知ることができない仕組みのようである。これを教訓に、「初期導入オプションサービス」を利用する予定の人は、一度聞いた予約センターの電話番号は決して忘れたり、なくしてはならないということを覚えていて欲しい。

●「初期導入オプションサービス」の内容は?

 ウェブサイト上で公開されている「Yahoo! BB提供サービスならびに料金一覧」によると、今回記者Nが利用することにした「ADSLモデムおよびスプリッター取り付け工事」は、「ADSLモデムと電話機の接続、スプリッターの接続、持参PCによる開通確認、電話機の発信音確認」という作業内容になっている。本来は8,800円の有料オプションサービスだが、先着100万名までは無料。当分の間は事実上無料サービスというわけだ。一方、「パソコン、ADSL接続初期設定等」は「LANカード取り付け工事を除く各種設定」を行なうサービスで、こちらは8,800円。このほか、「LANカード取り付けサービス」も用意されており、これも8,800円となっている。

 注意しなければならないのは、「いずれのサービスも基本料金は30分の作業時間」であり、「30分を超える作業につきましては30分単位で8,800円が加算」されるということだ。いずれの作業も30分とはかからない作業だと思われるが、例えばボードの取り付け手順が恐ろしく複雑なケースのパソコンでは、LANカードの取付に手間取るということがあり得るかもしれない。また、そもそも「パソコン、ADSL接続初期設定等」で行なう「LANカード取り付け工事を除く各種設定」とは具体的にどういった設定をやってくれるのか不明だ。もしかしたら、それぞれ8,800円では納まらずに、予想外の料金が発生してしまうことも考えられるのだ。

 ということで、実際にどういった作業が行なわれるのかが気になる「初期導入オプションサービス」について、その実態を引き続き記事で紹介するつもりだったのだが……、申し訳ありません、メモを紛失している間に、待ちきれずに自力で設置・開通させてしまいました。

●自力設置では解決できない問題が発生

Windowsパソコンについては、モデムのパッケージに設定マニュアルが付いていたので、それにならうだけで設定完了。Macintoshについてはマニュアルに説明がなかったが、Windowsの設定から推測。「TCP/IP」のコントロールパネルを開き、「経由先」のプルダウンメニューから「Ethernet」を、「設定方法」のプルダウンメニューから「DHCPサーバを参照」を選択するだけで対応できた
 記者Aのレポートにもあったように、開通までの手順は実にあっけないものだった。詳しいことは省略するが、スプリッターに書いてある「MODEM」「LINE」「PHONE」という単語の意味が理解できれば、電話ケーブルの配線はほとんど間違いようがない。LANアダプターを搭載しているパソコンであれば、モデムとパソコンの接続についても同様だ。さらにパソコン側の設定についても、すでにダイヤルアップ接続などでインターネットを利用しているパソコンであれば、設定変更作業も5分とかからないだろう。

 記者N宅では、Windows 98搭載のノートパソコンとiMacについて、それぞれADSL接続のための初期設定を完了。早速、「ADSL実験室」にアクセスしてスループットを計測してみることにした(ちなみに、記者N宅にはブロードバンドルーターなどは存在しない。今のところ、Windows 98のノートパソコンとiMacの2台について、使いたいほうのマシンにモデムからのEthenetケーブルをつなぎ変えるという荒技で対処している)。

 ところがここで問題が発生した。iMacではスループットが3Mbps以上出るのだが、Windows 98のほうでは600kbps前後に止まっているのだ。一方では3Mbps以上出ていることから、電話局からの距離や電話回線の品質によるものではないことがわかる。純粋にWindows 98パソコン側の問題と考えられるため、モデムのパッケージに付いてきたマニュアルと照らし合わせて再度設定を確認するが、どこにも間違いはない。さらに、こういったトラブルについてのFAQがないか、マニュアルはもとより、Yahoo! BBのウェブサイトについても探してみるが、回答は見つけられなかった。

 実はこの現象、前回のレポートを担当した記者A宅でも起こっていたという。後に原因は判明することになるのだが、その時点で記者Nはあれこれ調べるのをあきらめ、当初の予定通り「初期導入オプションサービス」に任せることにした。その頃には、なくしていたメモも発見され、予約センターに工事を申し込むことができるようになっていた。果たして、「初期導入オプションサービス」では、この現象を解決してくれるだろうか?

※レポート続編は近日中に掲載予定です。

◎関連記事
Yahoo!BB、本誌記者宅に導入してみました~その1

(2001/8/8)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


INTERNET Watchホームページ

ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp