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国土交通省が行なった全国調査で、“ITバブル崩壊”後の現在においても、ソフト系IT企業、特にインターネット関連の事業所が増加している傾向が判明した。
これは同省が実施した「ソフト系IT産業の実態調査」という調査によるもの。“ソフト系IT企業”とは、全国のタウンページのデータで「ソフトウェア業」「情報処理サービス」「インターネット」の3業種のいずれかに登録している企業を示している。今回の調査では、2001年3月時点での全国のタウンページデータから該当企業を抽出した結果と(重複は除く)、ソフト系IT企業1万3,548件を対象に行なったアンケート調査回答をまとめたものとなる。
この調査によると、ソフト系IT産業の事業所全体では、1999年9月の2万9,928件から2001年3月では3万5,207件と、全国で5,279件増加している。なかでもインターネット関連事業所の伸びが大きく、1999年9月の1,691件から2001年3月には7,116件と、4倍を超える伸びを見せている。ITバブルが崩壊したと言われて久しいが、ソフト系IT産業の規模はむしろ拡大している状況だ。ただ、2000年度下半期には事業所数の伸び率が鈍化しており、ITバブル崩壊の影響が見られる面もある。
都道府県別に分布状況を見ると、東京都内に1万727件の事業所があり、全国のソフト系IT産業の約3割が、都内に集中している結果となった。都内では秋葉原・渋谷・新宿・茅場町といったターミナル駅周辺への集積が高く、特に秋葉原駅の半径1km以内には660件の事業所が集中している。一方で、事業所数の伸び率については、地方のほうが高い数値を出している。特に佐賀県・奈良県・福井県・石川県・鳥取県で、1999年9月~2001年3月での年平均の事業所数伸び率が、それぞれ25%を超える結果となっている。
国土交通省ではこの調査結果を8月22日より同省のサイト上で公開する予定で、全国の自治体が実施しているソフト系IT産業に対する支援策のリンク集も、併せて公開する方向だ。
(2001/8/20)
[Reported by aoki-m@impress.co.jp]