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29日、モバイル環境でのブロードバンドインターネットアクセスの仕様を策定する団体「モバイルブロードバンド協会(MBA)」が発足した。正会員は無線アクセスなどを利用する接続業者など34社、他に賛助会員(団体)と学識経験者などの個人会員で構成される。
第1期事業計画書(案)として、モバイルインターネットに関する調査研究および仕様策定、情報収集と交換、関係機関との連絡調整、普及啓蒙活動の4つが提案された。ハードウェアやコンテンツなど4分科会に分かれて、高速移動中でも利用できるハンドオーバー機能や、不正アクセスを防止するためのユーザー認証技術などを研究する予定だ。
発起人は、後藤滋樹早稲田大学教授、公文俊平国際大学グローバル・コミュニケーションセンター所長、太田昌孝東京工業大学大学院講師、および真野浩モバイルインターネットサービス株式会社代表取締役社長の4名。設立総会では、後藤氏が理事長に、公文氏と真野氏が理事に任命された。正会員には、アイ・ピー・レボルーションやインターネット総合研究所、ケイ・オプティコム、コアラ、コンパックコンピュータ、シスコシステムズ、TDK、森ビル、有線ブロードネットワークスなどが参加している。また、個人会員には、村井純慶応大学教授も名を連ねている。
後藤滋樹理事長 |
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総会において、後藤理事長は「いつでも、どこでも、誰でもが気楽にインターネットを楽しめる環境を目指す」と挨拶、公文理事は「モバイルブロードバンドは、アジアをはじめ世界的にホットな分野で、『日本』という文字が入らない協会名はそれを反映している。802.11bはセキュリティに弱いといわれているが、きっちりとした対策が取れると思う」とコメントした。また、太田発起人は、「インターネットは米国から発信されるものが多いが、日本からモバイルインターネットのような新たな仕様をどんどん出していきたい」と語った。
(2001/8/29)
[Reported by okada-d@impress.co.jp]