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米Webnoizeは20日、大手レコード会社が間もなく開始する予定の会員制音楽配信サービスが成功するかどうかは、サポートサービスや会員への「特典」にかかっているとの調査報告を発表した。このような利点がなければ、消費者は今後も、違法なオンラインリソースを通じて無料の音楽ダウンロードを続けるとして、Webnoizeでは消費者が料金を支払ってでも利用したくなるような会員制モデルを提唱している。
同調査によると、大学生世代の消費者のうち62%が、P2P方式のファイル交換ネットワークなどの非商用チャンネルを通じた無料のMP3音楽を利用し続けると回答。一方、米AOLやRealNetworks、Napster、Microsoft、MP3.com、Yahoo!などの大手メディア配信会社が、大手レコード会社が計画する会員制音楽配信サービス「MusicNet」・「Pressplay」と提携してサービスに参入する準備を進めている。これらのサービスでは、月額の利用料金を支払うことで、楽曲をダウンロードできるようにする予定だ。
Webnoizeが大学生世代の消費者3,981人と、主要メディアおよび技術会社20社の幹部を対象に調査を実施。その結果、会員制音楽配信サービスが消費者を確保・維持するには4つのサービスが必要なこと、消費者が会員制サービスに対して料金を支払うかどうかの決断に影響を及ぼす要因などが明らかとなった。さらに、会員制サービスに対して、さまざまな消費者の需要に対応できるよう、複数の料金コースを設定するという会員制モデルを提唱している。
Webnoizeの上級アナリストであるRic Dube氏は「無料のMP3音楽は決して無くならない。商用のオンライン音楽サービスがこれと競争するためには、1カ月に少数の楽曲をダウンロード楽曲数するのではなく、多数の楽曲を提供する必要がある」と提言している。
(2001/9/21)
[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]