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米Googleはトップページのデザインを創業以来初めて変更した。これまでGoogleのトップページには検索語を入力するフォームと、幾つかのリンクのみが表示されていたが、今回の変更により検索語を入力するフォームの上に4つのタブが設置されるようになった。4つのタブとは通常の「Web検索」、「画像検索」、「ニュースグループ検索」、「ディレクトリ検索」である。
Googleは、非常にシンプルなインターフェイスを持つサーチエンジンの先駆けで、そのデザインはヘビーユーザーの圧倒的な支持を得ている。その影響は他のサーチエンジンにも及び、まずAltaVistaがシンプルデザインをまねた「Raging Search」を開始している。最近では、「Teoma」や「WiseNut」などGoogleに負けない検索能力を備えながら、Googleと似たインターフェイスを用意したサーチエンジンも続々と登場してきている。
なお、今回Googleが採用したタブ方式のデザインは、サーチエンジンとしてはAltaVistaが以前に導入したことがある。AltaVistaの場合は、ナビゲーションの改良をねらったものだったがその後もとの形式に戻している。当時のAltaVistaの場合にはサーチエンジンだけでなく、ポータルサイトとしての役割も持っていたために全般的なデザインが複雑で、今回のGoogleのデザインと比較するのは適当ではないだろう。
すでにさまざまなサイトで、このGoogleのデザイン変更に関して議論が行なわれているが、全般的には機能の使いやすさが評価されているようだ。実際タブと言ってもタブを表現する画像はきわめて小さく抑えられているため、ページをロードするのにかかる時間はそれほど変わらない。それでいてこれまで別のアドレスを入力したり、リンクをたどったりしなければ利用できなかった画像検索、ニュースグループ検索、ディレクトリの検索機能がトップページから利用できることの利便性は大きいと言えるだろう。しかし、それでも一部の人たちはGoogleのシンプルさが損なわれることに大きな反発心を抱いているようだ。
この4つのタブは、検索結果にも表示される。検索結果そのものの表示方法はこれまでと変わっていないが、その上部に4つのタブが表示される形だ。タブをその状態で切り替えることにより、自動的に検索語が画像検索、ニュースグループ検索、ディレクトリ検索に渡されて、即座にさまざまな画像、ニュースグループの投稿内容、ディレクトリ内のカテゴリーなどを見ることができる。これによりこれまでWebの検索しか実質的にできなかったことが、一度の検索で多面的な情報を得ることができるようになり、新たな検索習慣が生まれてきそうだ。
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→ タブをクリックすると |
その検索語のまま画像サーチに移動できる |
もっとも今のところわずかながらバグが存在しているようで、日本語のGoogle(他国版も含む)を使いながら検索結果の状態でタブを変えていくと、時折日本語の元の検索結果に戻らずに、自動的に米国のGoogle.comに移行してしまうことがあるようだ。
(2001/10/3)
[Reported by taiga@scientist.com]