【セキュリティ】

エントラスト、PKI製品「Entrust PKI 6.0日本語版」を発表

■URL
http://www.entrust.co.jp/

米EntrustのConner氏
 エントラストジャパン株式会社は、PKI(公開カギインフラストラクチャ)セキュリティソリューションの新版「Entrust PKI 6.0日本語版」を10月30日より出荷開始すると発表した。

 同社の親会社である米Entrust社の「Entrust PKI」シリーズは、企業向けにPKIをベースにした電子認証システムを提供する製品群。現在世界で1,200以上の企業や政府機関に採用されている。

 今回発表した「Entrust PKI 6.0日本語版」は、「Microsoft Crypto API」を採用し、ビジネスソフトパッケージ「Microsoft Office」から認証鍵や証明書ライフサイクル管理などのセキュリティ機能が利用できるようになった。その結果、「Microsoft Office」の各ソフトで電子証明書を利用した電子署名やファイルの暗号化が可能となっている。また「Outlook」などの電子メールソフトに不適切な単語群をセキュリティ・ポリシーとして設定し、送受信されるメッセージに既定の単語が含まれる場合、警告を出したり配信を停止できる「コンテンツ・スキャン」機能などが新たに搭載されている。

 米EntrustのCEOであるBill Conner氏は「9月11日の連続テロ事件以降、インターネットセキュリティは新たな時代へ突入した。この“911 Era”では、政府機能のセキュリティをより強固に守り、政府と企業・企業間といった電子取引におけるインターネット接続をより安全で強固なものとし、政府・企業・市民の間でかつてないほどの協調関係が必要となる。またファイヤウォールやVPNなど、従来型のインターネットセキュリティでは、相手や自分の信頼性などが保証できず、各サーバーに置かれたコンテンツや個人情報も保護するためには、セキュリティソフトウェアの存在が不可欠」と、「Entrust PKI」の有効性を述べた。また「不正なアクセスやセキュリティトラブルで、企業や政府が信頼性やブランドを失うことがもっとも脅威となる」として、企業などに高度なインターネットセキュリティが不可欠であることを強調した。

 なおエントラストジャパンは、セコム株式会社と米Entrust社を割当先とする第三者割当増資を2002年4月までに実施することも併せて発表した。これは2003年実現が予定されている電子政府に伴って、電子認証市場が急速に拡大することを予測し今後の事業拡大を可能とするために行なわれるもの。現在の資本金4億8,000万円から増資完了後は7億6,200万円となり、出資比率はセコムが38.22%、米国Entrustが37.12%となる(他に資本主はNTTデータ、ソニーなど計15社)。また米社からCOO、開発・SE部門などに要員を派遣し、日本国内での電子認証事業の基盤強化を行なうほか、日本エンコマース株式会社(米Entrustが2000年3月に買収済み)をエントラストジャパンに統合して、事業拡大を図っていく。

(2001/10/9)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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