【業界動向】

米Apple、W3Cの特許認定案に対し反対意見書を提出

■URL
http://www.apple.com/about/w3c/

 米Apple Computerは12日、W3Cが検討中の特許認定案に対する反対意見書を提出したことを明らかにした。W3Cは8月、W3Cで標準化された仕様に対し、その開発元が特許使用料を徴収するための枠組み「Patent Policy Framework」の草案を公開している。これに対し、Appleでは「入念に検討した結果、基本的なW3C標準技術を無料で利用可能にすることがWebの開発や相互運用に不可欠だ」との結論に至ったとしている。

 Appleは、Webの有望性は、さまざまな開発者やユーザーが提供する情報源にオープンにアクセスして情報を交換できる共通の枠組みであると指摘。この実現には、同様にオープンで個々の権利に妨げられないライセンスモデルが必要だとしている。また、W3Cの会員に対しては、標準仕様の開発に協力することに加え、これらの標準仕様がオープンで、さまざまなユーザーに無料で利用できるよう協力すべきだと訴えている。

 しかし同時に、Web標準仕様の採用に向けて自身の技術を提案する企業や個人にとって、知的財産権を法的に保護することが重要となる。これらのバランスをとるため、Appleは、特許料を無料とする標準仕様のみを公開し、W3C会員が無料でライセンスしたくない特許を公開しなくてもよいようにする修正案を提案している。

 W3Cは現在、特許認定案に対するコメントの受付を終了しており、10月15日から始まる次回会合で協議を行なう予定だ。

(2001/10/15)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]


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