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■URL
http://www.nngroup.com/reports/accessibility/ (NNGによるガイドライン)
米Nielsen Norman Group (NNG)は17日、障害を持つ人を対象としたWebサイトのユーザビリティに関する調査報告を発表した。同調査によると、視力や運動能力に障害を持つ人へのユーザビリティは、健常者に比べて3分の1~6分の1に過ぎないという。
同調査は、米国と日本において、視力や運動能力に障害を持つ人と健常者の合わせて104人を対象に行なわれたもの。障害者には音声読み上げ技術や点字装置を利用してWebサイトにアクセスしてもらい、「ダラスの平均気温を調べる」「Janet JacksonのCDを購入する」など同一のタスクを実行してもらうことでWebサイトのユーザビリティを比較した。
与えられたタスクを制限時間内に完了できたユーザーは、音声読み上げ技術を使ったグループではわずか12.5%、拡大鏡を試用したグループでは21.4%で、健常者では78%だった。タスクを完了した時間は、声読み上げ技術を使ったグループでは16分34秒、拡大鏡を試用したグループでは15分26秒、健常者では7分14秒。エラーの平均回数は、それぞれ声読み上げ技術グループが2.0回、拡大鏡グループが4.5回、健常者が0.06回だった。
この調査結果について、NNGのJakob Nielsen氏は「障害を持つ人がインターネットを使って、新聞を読むなど従来できなかったこともできるようになった。しかし、Webは依然として障害を持つ人が十分に利用できるようにはなっていない」とコメントした。
(2001/10/18)
[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]