【ドメイン】

JPNICら、モンテビデオで開催されたICANN総会の内容を報告

■URL
http://www.nic.ad.jp/(JPNIC)
http://www.iajapan.org/(IAjapan)
http://www.nic.ad.jp/jp/intl/ig-sg/(インターネットガバナンス研究会)

 社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)、財団法人インターネット協会(IAjapan)、インターネットガバナンス研究会の3団体は23日、9月7日から10日までウルグアイのモンテビデオで行なわれたドメイン名管理の非営利団体ICANN総会の内容を報告した。ICANNの総会は年に3回程度開催されており、IPアドレスとドメイン名の管理ポリシーなどが決定される。

 始めにICANNの理事である村井純氏が登場し、総会において日本が提案したIPv6のアドレス割り当てに関するポリシーが採用され、IPv6で日本は世界をリードしていくことを強調した。また、11月12日からロサンゼルスで開催されるICANNの総会では、米国の同時多発テロを受けテーマを変更しインターネットにおけるセキュリティーについて話し合われることを報告した。

 次に、ICANNの国際化ドメイン名委員である加藤幹之氏により「国際化ドメインの動向とICANN」と題した報告が行なわれた。「国際化ドメイン名(多言語ドメイン)」は多くの言語に対応でき、今まで以上のインターネット利用者が拡大するという利点がある。既に中国語やアラビア語などで登録が始まっているが、技術が定まっていないため加藤氏は「インターネットの分断化」の危険性があると指摘した。また、商標などが含まれるドメインを取得して、本来の目的でない用途に使う「サイバースクワッティング」の増加も予測されるので、今後は商標ドメイン名の選定や紛争解決ポリシーの制定、優先登録制度を進めていくという。

 そして、現行のDNSを多言語ドメイン名に対応させる手順についても報告された。対応にはクライアント側またはサーバー側のどちらか一方のソフトウェアを修正する方法があるが、クライアントを対応させる場合、Unicodeに変換してそれをASCII文字に変換するため技術的に困難な上ドメイン名の長さに制限があり、サーバーを対応させる場合は、技術が画一されるのに時間がかかるなどの欠点がそれぞれある。

 この多言語ドメイン名対応の作業手順は、11月の総会に提出され承認を得る予定だという。

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(2001/10/23)

[Reported by adachi@impress.co.jp]


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