【事業展開】

アドビやシャチハタなど、PDFと電子印鑑を用いる電子署名ソリューションで協業

■URL
http://www.adobe.co.jp/aboutadobe/pressroom/pressreleases/200111/20011115digitalsign.html (アドビシステムズのリリース)

左からアドビのチゼン社長、三菱電機の野間口専務、シャチハタの舟橋社長、日本ベリサインの川島社長
 アドビシステムズ株式会社シヤチハタ株式会社日本ベリサイン株式会社三菱電機株式会社の4社は、PDFと“印影”を用いた電子署名ソリューションを共同で推進することで合意したと発表した。

 2001年4月に施行された「電子署名および認証業務に関する法律」(以下・電子署名法)によって、官公庁への各種申請手続きや企業間取引など、従来“押印”を必要とした文書を電子化する動きが加速すると予想されている。前述の4社はこれまでそれぞれが電子署名に関する事業を行ない、また2社・3社での協業関係も展開していた経緯がある。そうした流れから、今後の文書電子化と電子署名のニーズの増加を捉えるために、4社で提供する製品やサービスを共通化し、販売促進活動を協力して展開する運びとなったものだ。

 協業の内容は、まず電子署名関連のサービスや製品を「PDF電子署名ソリューション」として共通化する。これはPDF、電子印鑑、電子証明書、電子署名などを組み合わせて提供するもので、これまで利用していた紙の申請用紙などをPDF化し、電子署名の1種として社判や個人の印鑑を元にした“印影”を用いることで、従来の紙でのやり取りに通じる感覚で電子文書・電子認証サービスが利用できる点をメリットとしている。アドビシステムズがPDFとAcrobat、シヤチハタが電子印鑑、日本ベリサインがクライアントおよびサーバーの電子証明書、三菱電機が電子署名ソフトウェアおよび認証サーバーソフトウェアと、それぞれ得意な分野を担当することで無駄を省き、早期展開を図っていく。

 三菱電機専務取締役の野間口有氏は「市場規模はまだ計れないが、電子印鑑を使ったソリューションは、金融や大企業間のBtoBなどで大きく広がっていくだろう。この4社で日本で一番のシェアを取れるよう努めたい」と今後の展望を述べていた。

協業の役割を表した図 PDF上に電子印影を押印したデモ

(2001/11/15)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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