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■URL
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2001/12/3-2.html
富士通株式会社、メディアエクスチェンジ株式会社(MEX)、株式会社パワードコム、東京エレクトロン株式会社、およびネットワンシステムズ株式会社の5社は共同で、複数のLANをレイヤー2(L2)スイッチングハブを使って広域イーサネットで接続する実験「OSP」を開始した。すでにMEX社内のイントラネットと、富士通川崎工場内に設置したデータセンターをパワードコムのサービスを使って接続している。実験期間は2002年2月頃まで。
これまで広域イーサネットを通じて複数地点のLANを接続する場合、LANと広域イーサネットの間をルーターで接続していた。このようにレイヤー3機器を間に挟むと、例えば東京本社と大阪支社の経理サーバーを同じドメイン名で運用できないなどVLANの機能が使えなかった。
今回の実験では、ルーターの代わりにコストの安いL2機器であるスイッチングハブを設置し、広域イーサネットを通じてデータセンターと接続する。これにより、ループ対策や冗長性といったL2技術によるシステムの技術検証、データセンターにおけるIPアドレス管理やIPv6対応など運用面の実証試験、ビジネスユニット制に移行した場合に起こりえる部署間でのデータ利用にともなう課金システムの検証、VoIPやデジタルビデオ会議、広域分散ストレージなど各種サービスの検証を行なう。ビデオ会議実験では、富士通で試作した非圧縮ビデオによる通信や、それによって発生した30Mbpsもの負荷をかけた状態でVoIPによるネット電話の品質実験、悪意のあるネットワーク内部からのアタックなどのセキュリティ診断など意欲的な実験を行なう。
富士通によると、OSP実験で得られたノウハウを元に、2002年春以降の商用化を目指す。また、サービスの想定対象は、ネットワーク管理者の多くがボランティアで従事していたり、本来の職務に支障をきたしているケースが多い中小企業や学校などだとしている。なお、機器のコストダウンや、運用面でのアウトソースで50%程度のコストダウンが図れるものとしている。
(2001/12/6)
[Reported by okada-d@impress.co.jp]