【ブロードバンド】

メディア、光ファイバー1回線でIP接続と電話サービスを同時に提供するサービス開始

■URL
http://www.mediakk.com/

メディア社長
笠牟田 建二氏

 株式会社メディアは、中継電話サービス「えむ電」と、高速IP接続とIP電話サービスを光ファイバー1回線で提供するアクセスサービス「Mライン」の提供を、2002年1月30日より開始すると発表した。

 メディアは、2000年12月に設立され、2001年3月21日付けで第一種電気通信事業許可を取得した。現在までサービスの提供を行なっておらず、今回のサービスより実質的な事業の開始となる。当初のサービス提供地域は、東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県で提供を開始し、2002年秋頃までに23区内の主要オフィス街に展開予定だという。

 今回発表された「えむ電」は、市内・市外・県外・海外などの中継電話サービスで、アクセス番号「0060」を押すことで、最大60%の電話料金割引が行なわれるサービスだ。これらのサービスは、NTTやKDDIなどが既に提供しているが、メディア社長笠牟田建二氏は「5月から11月末までの『マイライン特需』で、大手(中継電話会社)は数百億円から数兆円の広告宣伝費を使用していた。後発の我々は、宣伝費が要らない反面、営業により個別に顧客を獲得していく方法や、マイライン登録料金800円を肩代わりするサービスを実施し、顧客獲得を行なっていきたい」と語った。

メディアイメージキャラクター
吉岡美穂とテリー伊藤

 アクセスサービス「Mライン」は、光ファイバー1回線で、IP接続サービスとIP電話サービスを同時に提供するサービスだ。IP接続サービスは、ベストエフォート型と1~100Mbpsまでの帯域保証型が用意される。IP接続サービスの料金は、ベストエフォート型が2万9,800円~で、帯域保証型が10万円~320万円となる。また、同時に提供される電話サービスの料金は、上記の「えむ電」よりも割安の値段設定がされ、「Mライン」導入者間の電話料金は無料だという。メディアは「これらの料金は、後発のメリットを最大限利用したもので、ダークファイバーの利用や徹底したアウトソーシングの利用などにより、NTTやKDDIなど大手の3分の1~2分の1の料金を実現した。今後も積極的に他社回線の利用などにより、コスト削減を図っていきたい」という。なお同社は、9月に株式会社有線ブロードバンドとVoIP分野において業務提携している。

 笠牟田社長は「通信事業者の敷居は非常に高い。第一種電気通信事業許可の取得や、設備準備などで最低1年はかかる。しかし、回線環境の身軽さやアウトソーシングを利用して、コスト削減を図ることが可能だ。メディアの損益分岐点は50万回線だが、来年度内には達成できると予測している。今後3年間で全国展開し、自社内の電話料金無料を目指したい」と抱負を語った。

(2001/12/17)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp]


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