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http://www.ipa.go.jp/security/txt/2002_01outline.html
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2002_01.html
情報処理振興事業協会(IPA)は、2001年12月のウィルス届出状況を発表した。12月の届け出数は3,900件で、過去最多件数であった2001年8月の2,809件を1,000件以上上回り、過去最多届出件数を記録した。
今回発表された件数から判断すると、1月7日に発表された2001年12月1日~27日までの届出数が3,430件だったので、12月28日~31日までの4日間で470件報告された事になる。IPAやワクチンベンダー各社が12月初旬から警告していた年末年始のウィルスへの警告が実証された形となった。
12月の報告数の内訳では、「W32/Badtrans 亜種」が1種類のウィルスとして月間届出最多の2,701件となっている。過去最多は、2001年8月の「W32/Sircam」が1,257件だったので、月間報告数としては倍以上の数となった。また、今回の報告の中で特徴的なのが「個人ユーザーの届出数」で、全体の36.7%(2001年全体では23.3%、2000年度は8.3%)と例年と比べて増加しており、そのうちの28.9%が実際に被害を受けている事だ。IPAはその要因として、「被害を受けたほとんどのユーザーがワクチンソフトを装備していない、またはウィルス定義ファイルの更新をしていなかった」事をあげており、今月の呼びかけとして「予防が一番!!」と啓蒙している。
IPA発表の12月の届出者別実害率
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累計届出件数 | 実害件数 | |||
一般法人ユーザー | 2,293件 | 58.8% | 283件 | 12.3% |
個人ユーザー | 1,430件 | 36.7% | 413件 | 28.9% |
教育・研究機関 | 177件 | 4.5% | 45件 | 25.4% |
また、今後のウィルス対策として「予防が何より大切である」としており、以下の3ステップで予防策を実施するように呼びかけている。
ステップ1.ワクチンソフトを装備
ステップ2.最新の情報を収集し、適切な対策を実施
ステップ3.知り合いからきたメールも警戒
実際に、上記の3ステップの対策を行なっていれば「Badtrans」を含め、殆どのウィルスへの対策が図れる。ウィルス被害者=ウィルス加害者となりやすい昨今のウィルスに対しては、IPAが呼びかけているように事前の対策が最も有効だ。
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IPA発表の届け出ウィルスの種類別割合推移 セキュリティーホールを悪用したものが5倍程度に増えている |
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(2002/1/10)
[Reported by otsu-j@impress.co.jp]