【セキュリティー】

IPA、1月の不正アクセスの届出状況を発表
~トロイの木馬による攻撃が増加

■URL
https://www.ipa.go.jp/security/crack_report/20020220/0201.html

2001年8月~2002年1月の間の不正アクセスの推移

 情報処理振興事業協会(以下、IPA)は20日、2002年1月のコンピューター不正アクセスの届出状況を発表した。1月の届け出数は80件で、2001年8月の122件、2001年5月の107件に次ぐ過去3番目の届出件数だった。

 80件の内訳としては、最も多い届出が「アクセス形跡」の39件で、そのうちトロイの木馬の攻撃や探索による不正アクセスが21件だった。これに対してIPAは、これらの不正アクセスの多くは特定のツールを利用して自動的に行なわれるものなので、法人・個人問わず危険性が伴うものとして、セキュリティー対策の必要性を語っている。

 IPAは今回の報告で、1月に大幅増加したトロイの木馬による攻撃等について傾向と対策を掲載している。これによると、ADSLの普及などによる常時接続が増加しており、それに伴いトロイの木馬による「探索」や「侵入の試み」も増加しているという。また、これらの被害事例として「夜中にパソコンの電源が勝手に立ち上がる」や「留守中にパソコンに侵入され、後日高額な国際電話料金を請求される」などを挙げている。

 なお、IPAはこのようなトロイの木馬に対する予防として、「『これを行えば絶対に大丈夫』といった予防策は存在しない。従って、被害を受ける可能性を低減することが重要である」としてる。この被害を軽減させ得る対策として、「OSのセキュリティーパッチの導入」、「ブラウザー、メーラーのセキュリティー設定の実行」、「アンチウィルスソフトの導入」、「パーソナルファイアウォールの導入」などを挙げている。

 これらの対策は、トロイの木馬に対する予防策だが、万が一、既にトロイの木馬に感染してしまった場合の復旧方法は、最小限のデータを吸い出した後に、OSの再インストールを行なう事としている。

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(2002/2/20)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp]


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