【特許】

米Dolby、音声圧縮技術「MPEG-4 AAC」特許の一括ライセンスプログラムを開始

■URL
http://www.dolby.com/press/aac_pr_0203_MPEG4.html

 米Dolby Laboratoriesは26日、音声圧縮技術「MPEG-4 AAC」に関連する特許を一括してライセンスするプログラムを開始したことを発表した。

 この技術に関する特許は、AT&T、Dolby、Fraunhofer IIS-A、Sonyが保有しているが、今回これにNokiaが新たに加わり、Dolbyがこれら企業の代表として関連特許を一括してライセンスする。このプログラムの開始により、MPEG-4 AACに対応した製品を企業が開発しやすくなる。

 ライセンス料は、一般利用者向けのデコーダ、エンコーダ製品では0.5ドルから0.12ドル、プロ用のデコーダは2ドル、エンコーダは20ドルとなっている。AACフォーマットのコンテンツを配信することに関してロイヤリティーは発生しない。

 Dolbyが開発したAACは、MPEG仕様の一つとして標準化されているが、MP3フォーマットのオーディオに比べて音質がよく、データ量は半分で済む。MPEG-4 AACは特にステレオではビットレートが低い40から48kbpsの範囲と、モノラルでは24から30kbpsの範囲で非常に効果が発揮される。そのほかにも誤り訂正機能を持つほか、高品質のリアルタイム会議などを行なう際にも音声に遅延が生じることのないよう設計されている。

 Dolbyでは、MPEG-4 AACを3G携帯電話ネットワーク、インターネットストリーミング、ホームネットワーキングなどの分野に売り込んでいく考え。より高品質な音を提供し音楽配信、デジタルテレビなどへの応用が考えられている「MPEG-2 AAC」とは棲み分けていく。

(2002/3/27)

[Reported by taiga@scientist.com]


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