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http://www.stonesoft.com/investors/
http://www.stonesoft.com/press-releases/2122.html
イスラエルのセキュリティー企業大手Check Point Software Technologiesが独占的商慣行を改善する約束を欧州委員会と交わしていたことが9日、明らかになった。欧州委員会がこのような措置を採ったケースはきわめて珍しく、IT業界では1984年のIBMと1994年のMicrosoftのケース以来の出来事だという。
この件に関してはファイアウォールやVPNソリューションを開発しているStonesoftが2001年6月に欧州委員会に対して「Check Pointがその市場優位を生かして独占的な商慣行によってStonesoftを市場から追い出そうとしている」と申し立てたことに始まる。この申し立てを受けて欧州委員会は調査を開始し、Check Pointが代理店などに対してStonesoftの製品を搭載するならばCheck Pointの製品を売らせないとの不当な圧力をかけていた事実を把握した。Check Pointの市場シェアを考えると、こうした行為は不当なものであると欧州委員会は認定。欧州委員会とCheck Pointの話し合いの結果、Check Pointが今後このような商慣行を行なわないと約束することで決着した。
今後Check Pointは代理店に対してライバル社製品の販売を止めるような圧力をかけないこと、代理店が自由に製品を選ぶ権利を持つことを書面に記すこと、Check Pointの営業部門に対して今回の決定を徹底させること、などが約束の中に盛り込まれた。この結果Stonesoftは申し立てを取り下げた。
欧州委員会と対象企業との間に交わされる約束は、委員会と捜査対象となる企業の間にの自発的な約束であり、この後欧州委員会はこの約束が守られるかどうか絶えず対象企業を監視することになる。
(2002/4/10)
[Reported by taiga@scientist.com]