■URL
http://www.soumu.go.jp/s-news/2002/020412_5.html
ADSLに加入しようとするユーザーが回線の品質をウェブ上で事前に確認できるサービスとして、NTT東日本とNTT西日本が3月15日より提供を開始した「線路情報開示システム」の精度について、 ADSL事業者が疑問を投げかけている。
線路情報開示システムの料金設定などを含む約款変更の認可にあたり、総務省が実施したパブリックコメントで、アッカ・ネットワークスやイー・アクセス、STNet(旧四国情報通信ネットワーク)が指摘した。
線路情報開示システムでは、電話番号ごとに回線の長さと伝送損失値が示されるが、従来ADSL事業者がNTT東西に照会していたFAXによるデータと誤差があるという。例えばSTNetによると、線路情報開示システムの伝送損失値が平均で4dB高く表示されることが判明しているという。さらに、10dB以上高く表示される回線の割合が20%を超えており、最大では34dB高い例もあったとしている。
また、イー・アクセスは、事業者向けの開示システムではブリッジタップの数が多く示される場合があると指摘している。これは、FAXによる照会では図面をもとに手作業で確認していたのに対して、開示システムでは概算で算定していることが原因だという。
パブリックコメントには3社のほか、ビー・ビー・テクノロジー、日本テレコム、KDDIが意見書を提出している。システムのコスト算出方法の妥当性にも疑問を提示しているほか、自らもADSLサービスを展開するNTT東西自身が入手できるデータと格差があるとして、情報利用の公平性なども求めている。
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(2002/4/12)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]