【調査結果】

ネット接続家庭の16%がブロードバンドを利用、初級者などにも拡大~米調査

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 米Jupiter Media Metrixは23日、米国家庭のブロードバンド利用状況に関する調査報告を発表した。インターネットを利用している米国家庭のうち、ブロードバンドサービスに加入している家庭はわずか16%で、ダイヤルアップ接続ユーザーの24%以上が今後1年以内にブロードバンドサービスに加入しようと考えているという。

 ダイヤルアップ接続ユーザーが今後ブロードバンドに切り替える動機として、59%のユーザーが挙げたのは「常時接続」。「高品質のビデオを視聴するため」(26%)、「オーディオコンテンツを聴くため」(15%)といった娯楽的な機能を挙げたユーザーは少数だった。

 Jupiter Researchの上級アナリストを務めるDylan Brooks氏は「利用料金は高いが、高速接続への需要は高い。ブロードバンド接続は間もなく、インターネット利用者にとって少数ではなく主流となるだろう。ISPがこれらの増加するユーザーに到達するためには、複数の技術を提供することが鍵となる」と指摘。

 米国において、ブロードバンドは既に臨界点を超え、加入世帯は昨年1年間で500万世帯から1,040万世帯へと倍増している。さらに、職場利用者を含むブロードバンド利用者は2001年には3,800万人に達し、家庭と職場のインターネット利用者の32%を占めている。

 Jupiterのアナリストによると、ブロードバンド加入世帯はインターネットの利用経験が長く、60%は「2年以上利用」となっている。しかし、利用経験が2年以下の家庭がブロードバンド加入世帯に占める割合も増えており、2000年夏の17%から2001年夏には27%に増加している。また、ブロードバンド加入世帯では、高所得層の割合が高いものの、低所得層も増えており、年収5万ドル以下の家庭が全体に占める割合は、1年前の約4分の1から約3分の1に増加している。

 ブロードバンド利用者は、プロバイダーを選んだ要因として「自分で行なう調査」および「友人の推薦」が重要だと答えている。また、15%は「1つの要因だけで選んではいない」と答えており、40%は「1つの要因でプロバイダーを決めたかどうかわからない」と答えている。この調査結果から、コストがかかる広告キャンペーンは新規加入者を獲得するための効果的な手段ではないかもしれないと、Jupiterのアナリストは示唆している。代わりに、企業はトラフィックの多いWebサイトを設置するか、満足している顧客の口コミによって、加入者を集めることに成功すると提言している。

(2002/4/23)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]

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