【サービス】

ライコス、有料課金サービスを開始~まず漫画と株価情報から

■URL
http://point.lycos.co.jp/ (Lycosポイント)
http://comic.lycos.co.jp/ (Lycosコミック 4/30より)
http://moneypremium.lycos.co.jp/ (Lycosマネーモーション 5/1より)

ライコスの吉田社長
 ライコスジャパン株式会社(以下ライコス)は、プリペイド型のポイントシステム「Lycosポイント」を用いた課金コンテンツを開始すると発表した。ライコスにとっては本格的な課金ビジネスへの参入となる。

 ライコスが運営する「Lycos Japan」は、現在1日1920万ページビュー、月間ユニークユーザー880万人の規模を持つポータルサイト。充実した情報量を持つ金融情報サイト「Lycosマネー」や、女性向けサイト「Lycos Girls」などの“オリジナルコンテンツ”、「Google」の競合と目される検索エンジン「WiseNut」を導入し、ロボット検索とディレクトリを融合した“ハイブリッド型検索サービス”、無料ホームページスペース「Tripod」や個人放送局「マイブロードキャスター」に代表される“コミュニティ”の3つを柱としたサービスを展開している。
 現在ライコスの収益源のほとんどは広告によるものだが、今回参入を表明した課金ビジネスや、今後展開する企業向けビジネスを通じて、収益源を多角化する狙いがあるという。ライコスジャパン代表取締役社長の吉田和男氏は、「他の企業から“どうすればネットユーザーにアプローチできるか?”という問合せが増えていて、またユーザーのインターネット利用方法も高度になっている。こうした高度なニーズに合わせるために、ユーザーが本当に求めているサービスを厳選して有料で提供する」と、課金ビジネスへの意気込みを表明した。

 課金システムとして使われるのは、「Lycosポイント」というプリペイド型のポイントシステムだ。1ポイント=1円換算で、クレジットカードやコンビニ決済などで購入して使用するほか、「Lycosポイントゲッター」で資料請求や会員登録などを行なってポイントを得ることもできる。またポイントサービス「Gポイント」との提携も視野に入れているという。

 「Lycosポイント」に対応する有料サービスは、まず4月30日に開始する「Lycosコミック」がある。これは漫画単行本を1冊あたり100円(100Lycosポイント)で配信するもので、決済後48時間のみ楽しめるレンタル感覚のサービスとなる。専用ブラウザーのインストールなどは不要で気楽に楽しめるほか、セラーテムテクノロジーの技術によりユーザーのPCに画像をダウンロードせずに1ページずつ配信することが可能になり、著作権保護対策も万全だという。作品は石ノ森章太郎の「サイボーグ009」を皮切りに、早期に1,000件前後のラインナップへ拡充を目指す。
 さらに5月1日に開始する「Lycosマネーモーション」も、「Lycosポイント」対応のサービスだ。リアルタイム株価情報配信など高度なマネー情報を提供するサービスで、利用料金は月額900円(900Lycosポイント)。5月中は無料で利用でき、6月から課金を開始する。また無料ホームページスペース「Tripod」の拡張版で、ディスク容量などを増量できるサービス「Tripod Plus」も、有料で提供する予定だ。

 ライコスでは今後「注力するビジネスやコンテンツのみを課金対象として展開する」(ライコスジャパン執行役員・福永哲弥氏)方向で、2~3年後には売上げに占める有料課金サービスの割合を2~3割まで引き上げたいとしている。

(2002/4/24)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]

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