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ビジネスモデルの全容が明らかに

“KaZaAに寄生するP2Pネットワーク”ことAltnetが今週試験を開始

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http://www.brilliantdigital.com/content.asp?skin=BDE1&ID=784

 Brilliant Digital Entertainment(BDE)の子会社Altnetは20日、4月に米証券取引委員会に提出していた報告書で明らかになっていた“KaZaAに寄生するP2Pネットワーク”によるビジネスを開始することを明らかにした。

 今週試験運用が始まるのは「Top Search」と呼ばれるサービス。KaZaAのP2Pネットワークで特定の言葉を使って検索する権利を販売し、その言葉による検索結果を他の結果よりも上位に表示するというものだ。例えば、KaZaAのユーザーがあるアーティストを検索するときに有料登録された言葉で検索すると、そのファイルはそれ以外のファイルよりも速く、上位に表示されるので、よりたくさんの人がそのファイルをダウンロードすることが予測される。このビジネスモデルは、Overtureなどの一部の有料サーチエンジンが使っている手法と似ている。今回始まる試験運用では、EMI系列の2K SoundsやInfogramesが参加するほか、Trymediaの著作権保護システムを利用したゲームも配布される予定だ。なお、Altnetは、Microsoftのデジタル著作権保護技術をライセンスしており、配布されるファイルにデジタル署名を施すほか、ウィルスの感染を防ぐことも考えられている。

 また別のビジネスとして、ユーザーにCPUパワーやストレージなどのリソースを提供してもらう「Altnet Resource Network」も今年第3四半期頃に試験運用が始まる予定だ。このネットワークはKaZaAとはまったく独立に運用され、Altnetの規約に同意するごく少数のユーザーだけが参加するようになる。これらのユーザーはAltnetの「Digital Dashboard」アプリケーションをインストールし、自分のPCの帯域幅、CPUパワー、ストレージの一部分をAltnet Resource Networkに提供する見返りに、Altnetが提供するポイントを得、それを将来グッズやサービスと交換する権利を得ることができる。

 Altnetと親会社のBDE、そしてKaZaAネットワークを運営するSharmann Networksとの関係はしばしば謎が多いものとされてきたが、最近になってSharmann NetworksのCEOは特定のメディアに露出を始めており、その全貌が明らかになりつつある。

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(2002/5/21)

[Reported by taiga@scientist.com]

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