【規格】

米iPassが無線LAN認証の共通プロトコルを提唱~「802.1x」への橋渡し

■URL
http://www.ipass.com/?Press_Center_%3A_Press_Releases/June_24_2002
http://www.ipass.com/gis/

 ローミングサービス大手の米iPassは24日、異なるワイヤレスISPやゲートウェイでも同じ手続きで認証を完了できる共通仕様「Generic Interface Specification(GIS)」を発表した。この仕様書は現在iPassのWebサイトから無償でダウンロード可能で、同社では、無線アクセスゲートウェイベンダーやワイヤレスISPにこの実装を呼びかけている。

 現在、世界中に多くのワイヤレスISPが誕生し、無線LANを利用できる空港や喫茶店などの場所が増え続けているが、それぞれのサービスにより認証手続きが異なるため利用者の間に不便が生じている。また、こうした状況がセキュリティーの甘さを招くことになり、企業にとっては深刻な情報漏洩につながる可能性も否定できない。無線LANネットワークが広がるためには、異なるネットワークの間のローミング手続きを共通化する必要がある。そうした仕様としては、現在IEEEで標準化が進められている「802.1x」が存在するが、これはWindows XPなどを除けばほとんど実装が進んでいない状況で、クライアントとサーバーの双方がこれらのプロトコルを採用するまでには、あと数年はかかるものとみられている。今回iPassが提唱しているのはそれまでの間、ローミングを実現するための現実的な共通仕様である。

 iPassのこの試みについてiPassエンジニアリング担当副社長Roy Albert氏は「業界全体を動かすには、ホットスポットがすべてのワイヤレスISPと連携できるようなオープンスタンダードが必要だ。最終的に(IEEEの)標準規格が採用されるにしても、それまでの間はiPassは業界プレーヤーと共に働き、小さなコーヒーショップから空港や会議場などメジャーな場所にどこからでもアクセスできるホットスポットの配備を急いで進める」とコメントした。

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(2002/6/25)

[Reported by taiga@scientist.com]

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