【NetWorld+Interop 2002 TOKYOレポート】

専用線よりオトク? 光無線通信システム

■URL
http://www.canon-sales.co.jp/canobeam/dt55/index-j.html (CANOBEAM DT-55)
http://www.hpk.co.jp/ (浜松ホトニクス)

 企業のネットワークで“光無線通信”を利用することがある。近隣ビルにある別部署との間にLANを導入するケースなどで、双方のビル屋上などにビームユニットを設置し、レーザー光による高速無線環境を実現するものだ。

 N+Iでキヤノンがこのシステムを出展していた。同社の「CANOBEAM」シリーズはすでに100セット以上を販売している実績を持ち、最大で2kmの通信距離を実現している。新製品として展示中の「CANOBEAM DT-55」は、伝送速度1.25Gbpsのギガビットイーサに対応し、最大通信距離は1km。価格は1セット(2台)で630万円だが、NTTなどの専用線と比較すると、1年半ほどで償却できる価格という。また、建物の間に幹線道路があるなどで、回線の引き込みが難しい場合にも有効としている。

 また浜松ホトニクスも光無線システム「PHOTOLINER」シリーズを展開している。ギガビットイーサ対応製品も提供する同社だが、N+Iでは新製品として「PHOTOLINER S」を発表した。これは通信速度は最大170Mbps、通信距離は200mだが、高さ約30cm・重さ3kgと軽量で(前述の「DT-55」は重さ17kg)、オフィスビルの窓辺など室内に置いて利用できる点がメリットだ。ガラス越しなので多少のロスはあるが、これだけの通信速度を実現できるという。オフィスビルのテナント利用で、ビル屋上など共用エリアが利用しにくい企業に向けた展開を狙い、価格は160万円前後、この秋からの出荷を予定している。

屋上設置が基本のCANOBEAM DT-55
PHOTOLINER Sは小型の円筒形

(2002/7/5)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]

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