■URL
http://www.leopalace21.com/bb/
左からAII・八尋俊英氏、ネオ・楡井敦代表、レオパレス21・深山常務、NTTコム・木野雅志氏、ソリトンシステムズ・鎌田信夫代表、IMJ・樫野孝人代表
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レオパレス21はアパート・マンションなどの賃貸物件の建築・運営・管理を中心とした事業を展開、特に単身者に向けた都市型物件で知られる不動産企業だ。同社常務取締役の深山英世氏によれば、「レオパレスの顧客のメインは、20~35歳前後までの学生・社会人で、いわゆるF1、M1層にあたる」と説明。彼らの部屋の選び方では、コンビニエンスストア・ファーストフード・レンタルビデオ店が近くにあることが重要な条件になるといい、「部屋にいながらにしてこれらのサービスを受けられることが弊社の目標でもあり、まずレンタルビデオの機能を提供できるものとして、『LEO-NET』を提供する」と、サービス開始の理由を説明した。韓国IT'S TV社のセットトップボックス(以下STB)をカスタマイズしたレオパレス21仕様のSTBを利用し、ブロードバンド環境に加えて、コンテンツの保護に重点を置いた点が特徴だ。ネットワークのバックボーンとビデオサーバー構築などはNTTコミュニケーションズ、ネットワーク機器提供・構築はソリトンシステムズ、ブラウザー画面デザインなどはIMJがそれぞれ担当。またコンテンツ面でAII、ネオ(STBでも協力)が協力している。
「LEO-NET」では、ビデオオンデマンドサービスの「デジタル・レンタル・ビデオ」、およびCS放送(IPによる再送信)をテレビで視聴するサービスを提供する。レオパレス21が管理するアパート・マンション(以下“レオパレス21物件”)の各部屋に専用STBを設置し、ブロードバンド回線を接続。リモコンによる画面操作で、観たい映画作品やチャンネルを選択、視聴する仕組みだ。テレビでのWeb閲覧もできるほか、STBとPCを接続することで、PCでのブロードバンド回線利用にも対応する。回線はレオパレス21物件の各棟まではBフレッツ(一部ADSLも利用)で、各部屋にはVDSLか棟内LAN(100BASE-T)で接続する。
メインとなる「デジタル・レンタル・ビデオ」は、自宅にいながらにしてレンタルビデオ感覚で映画のストリーミングを楽しめるサービスだ。同社によれば、ハリウッド大作をはじめとするロードショー作品のビデオオンデマンド配信は、日本初のサービスという。レンタル手順はリモコンで好きな作品を選び、「LEO-NET」契約時に配付されたパスワードを入力すると配信が始まる形となる。各作品は有料で、価格は2泊3日で1本につき400~450円が中心。事前にプリペイド型のポイントをWebMoneyやクレジットカード決済などで購入し、そのポイントを用いて作品レンタルを行なうシステムだ。8月1日より都内のレオパレス21物件で開始した試験提供では、「ハリー・ポッターと賢者の石」「メメント」「マトリックス」など約200作品をすでに提供しているが、10月1日からの本格サービス開始に合わせて作品を大幅に拡大する予定で、初年度で約3,000作品を配信する。コンテンツ提供はギャガ・コミュニケーションズ、ウォルトディズニージャパン、ワーナーブラザーズなど十数のコンテンツホルダー企業とすでに提携を結び、独占配信のコンテンツや新作映画の劇場公開前試写なども予定している。またCS放送視聴ではViewsic、アニマックス、フジテレビ721など5チャンネルの視聴が可能だ。
「LEO-NET」の利用には月額3,000円の基本料金が必要で、基本料金には回線に加えCS放送視聴料が含まれる。レオパレス21では、当初は大都市圏を中心に、追って全国に展開する方向で、初年度3万件の契約を目標としている。またレオパレス21物件での安定運営を確立した後は、ホテルなど他の施設や企業への提供を視野に入れ、3年後までに同社の主力事業の1つとなることを図っていく。
レオパレス21物件の室内でLEO-NETを表示 |
STBに接近。キーボードも接続できる |
LEO-NETのメイン画面。ここからリモコンで選択していく |
「デジタル・レンタル・ビデオ」のメイン画面 |
CS放送のメイン画面 |
レンタルビデオ購入画面 |
(2002/9/13)
[Reported by aoki-m@impress.co.jp]