【ソリューション】

“貸し出し中”や“返却”を電子図書館でも再現
アドビが電子書籍配信ソリューションの最新版

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http://www.adobe.co.jp/aboutadobe/pressroom/pressreleases/200209/20020926conserv.html

 アドビシステムズは26日、電子書籍の管理/配信ソリューションの最新版となる「Adobe Content Server 3.0」を発表した。図書館などでも導入にも対応するため、PDF形式の電子書籍をネット上で“貸し出す”ことができる「図書館機能」が追加された。

 Content Server 3.0では、利用者が図書館のWebサイト上で貸し出し手続きを行なうことで、電子書籍データがPCにダウンロードされ、貸し出し期限まで閲覧できるようになっている。電子書籍の所有冊数を管理する機能を備えているのも特徴で、紙の書籍と同様、図書館が所有している冊数以上は貸し出すことができない仕組みだ。前の利用者が返却手続きをとるか、もしくは貸し出し期限が過ぎた時点で、その電子書籍が図書館に“返却”された状態になる。

 電子図書館は、遠隔地から利用できるのが最大のメリットと言えるが、書籍をデジタルデータで所有するということで、書庫スペースの問題や人気の本がなかなか借りられないといった物理的な制限を解消する方法として注目されている。その点、Content Server 3.0では、デジタルデータといえども“貸し出し中”に遭遇することもあるわけだ。「電子書籍販売者一般向けの販売機会を喪失することのないよう」な機能だとしている。図書館側も、所有する電子書籍を書店や出版社から購入するかたちとなる。

 Content Server 3.0は、Standard Editionが75万3,800円、ASP Editionが150万7,500円。従来版のホスティングサービスをASP形式で提供しているイーストインディビジオでも、早期にバージョンアップで対応するとしている。

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(2002/9/26)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]

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