【ブロードバンド】

「BBケーブルTV」のSTB、番組蓄積機能は非搭載
橋本社長が日本SGIのイベントで仕様を明らかに

■URL
http://www.sgi.co.jp/events/2002/ssf/media.html

 27日、東京都内のホテルで開催されたイベント「SGI Solution3 Fair 2002」で、ビー・ビー・ケーブル(旧:ブロードメディア・ティービー企画)の橋本太郎代表取締役社長が講演を行ない、ソフトバンクグループが展開する「BBケーブルTV」で採用するセットトップボックス(STB)の概要が明らかにされた。

 BBケーブルTVは、Yahoo! BBユーザー向けに有料の多チャンネル放送を行なうサービスで、いわばADSL版の有線放送と言えるもの。MPEG2でリアルタイム配信される複数のチャンネルの中から、ユーザーがチャンネルを選択して受信・視聴できる。BBケーブルTVの放送センターから各エリアのNTT収容局のDSLAMまでマルチキャストにより全チャンネルを配信し、そこから先はSTBでユーザーが選択したチャンネルのみが配信される仕組みだ。リアルタイム放送のほか、好きな番組を購入して好きなタイミングで視聴できるオンデマンド配信サービスも提供する。現在、東京都内で約100名のモニターによりサービス試験が実施されているという。

ソフトバンク・ブロードメディア代表取締役兼クラビット代表取締役社長兼ビー・ビー・ケーブル代表取締役社長の橋本太郎氏(左)が、インターネット配信のユニキャストとの相違点を説明した(中)。STBは、この仕様に基づいたものがSamsung Electronicsから供給される(右)。なお、日本SGIのソリューションは、ビデオオンデマンド設備に採用されているという

 BBケーブルTVのSTBは、Yahoo! BBのADSLモデムにハブを挟んでEthernet接続して利用する。PCなどと並列に接続されるかたちだ。映像は、アナログ出力端子経由でテレビに表示。基本的な操作もすべてリモコンから行なう。番組蓄積用のHDDは搭載されず、デジタル出力端子も用意されていない。サービス自体がテレビ専用であり、PCでこのサービスを利用することはできないという。仕様の決定にあたって「コンテンツ保護にこだわった」(橋本氏)という説明が示すように、インターネット配信という“通信”サービス色を排除し、従来の“放送”サービスを意識的に模した仕様となっている。

講演会場では、実際にSTBを用いた視聴のデモンストレーションが披露された(左)。オンデマンド番組の選択画面(中)と、ポータル画面(右)

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(2002/9/27)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]

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