【電子商取引】


JapanNetが一般モニターを対象にした電子商取引実験を3月3日にスタート
電子認証とSETを組み合わせ、DCカードで決済

 

■URL
http://www.japannet.or.jp/

 三菱商事株式会社や株式会社ディーシーカードの電子商取引実験プロジェクト「JapanNet」が、3月3日よりDCカードを使ったサービスの実験を開始する。
 JapanNetは、通産省が支援する電子商取引実証推進協議会(ECOM)のプロジェクトの一つ。本誌96年12月26日号で報じたように、社内などで認証などのテストを行なってきたが、3月3日からは一般モニターを対象にして98年2月まで実験を行なう。

 実験に参加するには、Netscape Navigator 2.0以上がインストールされたパソコン(Windows 95またはNT 3.51)と個人認証用のNavigatorのヘルパーアプリケーション、プロジェクト用に発行される「JapanNet DCカード」が必要。カードの入会申込書兼実験参加申込書とアプリケーションの入ったCD-ROMは、セットにして展示会などで配布される。またアプリケーションを雑誌の付属CD-ROMなどに収録し、広く配布する予定もあるとのこと。
 まず最初に、CD-ROMに入っているアプリケーションを使って認証用の鍵を生成し、JapanNetが運営する認証局に送信する(本人認証システム三菱電機が開発したDES式の暗号方式「MISTY」を採用している)。認証局から返送された認証書は、パソコンのハードディスクに記録しておく。ショッピング時にはヘルパーアプリケーションが立ち上がり、IDとパスワードを入力すると証明書のチェックを行なう。また、決済システムにはSET(Secure Electronic Transaction)プロトコルを採用しており、入力したカード番号はSETでディーシーカードのサーバーへ送られ照会される。

 三菱商事では実験終了後の98年3月には、同プロジェクトを事業化する予定だが、企業などへの認証インフラの販売・コンサルティングおよび運営を業務とし、ショッピングモール業を中心にする考えはないとのことだった。こうした一般ユーザー向けの電子商取引システム以外にも、イントラネット上の個人認証や、複数企業間取引のシステムなどを提供していくとのこと。

 なおJapanNet DCカードは、オンラインショッピング以外でも通常のDCカードとして利用でき、98年2月の実験終了までの会費は無料となっている。
 申込書とCD-ROMの取寄せについては、現在事務局(下記アドレス)で電子メールによる問い合わせに応じている。また近日中に、フォーム入力によるWWWからの取寄せも可能になるとのことだ。

◎問い合わせ先
JapanNetプロジェクト推進事務局
E-mail webmaster@japannet.or.jp

 

('97/2/19)

[Reported by takasaki@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当 internet-watch-info@impress.co.jp