【業界動向/新サービス】


ソフトバンクが米GeoCities社と合弁で新会社を設立
無料のレンタルWWWサーバーサービスを日本で9月から提供開始

■URL
http://www.geocities.com/(米GeoCitiesのホームページ)

 ソフトバンク株式会社と米GeoCities社は、インターネット上の仮想コミュニティーサイト「ジオシティーズ」を運営するための新会社「ジオシティーズ株式会社」を合弁で設立すると発表した。新会社の社長にはソフトバンク社長の孫正義氏が就任し、資本金は2億円(内訳はソフトバンク60%、米GeoCities社40%)。新会社によるサービス「ジオシティーズ」は、'97年9月より提供開始の予定。

 米GeoCities社は'94年11月に設立されたベンチャー企業で、現在米国で「GeoCities」という仮想コミュニティーサイトを運営している。日本で9月から運営を開始するジオシティーズはこの日本語版に当たるもの。この仮想コミュニティーサイトとは、いわゆるレンタルWWWサーバーサービスのことだが、最大の特徴は容量2メガバイトまでユーザーはまったくの無料でホームページが持てる点だ(月に4.95ドル支払うと容量を10メガバイトに拡張可能)。GeoCitiesの中には、「スポーツ」や「娯楽」「ビジネス」「政治」などの37テーマのコミュニティーがあり、自分の興味のあるコミュニティー内にホームページを作成できる。ホームページを作成するためのツールも無償で提供される。各コミュニティーには、「コミュニティーリーダー」と呼ばれるボランティア(パソコン通信のSysOpのようなもの)が存在し、ホームページ作成のアドバイスや、コミュニティー内のルール作り、不適切な内容がないかどうかのホームページチェックなどを行なっている。現在ユーザー数は65万人以上(そのうち日本人も15,000人ほど参加している)で、アクセス数は3億5,000万ページビュー/月と、全世界で第5位のアクセス数にランクされるという。

 GeoCitiesの主な収益源は広告収入となる。VISAやMicrosoft、トヨタなど約270社がすでに広告を出校しているとのことだ。また、ユニークなのが「GeoPoint」という制度。ホームページへの一定のアクセスごとにユーザーにGeoPointが与えられ、GeoPointを貯めるとGeoCities内のショップで商品と交換できるようになる。このため、ユーザーは自分のホームページに多くの人を訪問させようと、ホームページの質・更新頻度ともに上げようとすることになる。GeoCities社は、自前でコンテンツを制作することなく、良質のコンテンツを入手できるという仕組みだ。

('97/6/16)

[Reported by nagase@impress.co.jp]


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