【業界動向】


2010年には家庭での通信環境が20Mbpsで月額7,800円程度になると予想

郵政省が「ネットワークの高度化・多様化に関する懇親会」の報告書を発表

 郵政省は24日、「ネットワークの高度化・多様化に関する懇親会」の報告書を発表した。これは郵政省が平成6年にまとめた「構造改革のための経済社会計画」において2010年までに光ファイバ網の全国整備完了という目標値を設定。これを受けて高度情報通信ネットワークの円滑な展開を図る目的で、光ファイバやxDSLにおけるネットワーク構築の問題点などをまとめたもの。

 報告書では光ファイバ網のき線点(電柱際)までの整備について2005年には全国の60%、2010年には全国整備完了を目指すとしている。そのために特別融資制度などによる民間の投資負担の軽減や、ネットワーク構築のための公共収容空間の活用などの対策が必要だとしている。

 またADSLなど従来のメタル回線を利用した高速化技術であるxDSLについては、光ファイバ網が実現するまでの橋渡し的技術としての役割が期待されるとしながら、xDSLによるメタル回線網の展開が光ファイバ網の更改の障害になるのではないかとの指摘や、xDSLと光ファイバの共存ネットワークの在り方などをあげさらに検討が必要だとしている。

 さらに報告書では将来の家庭での通信環境の予想として、2005年には6Mbps(現行テレビ品質の映像通信1chと1.5Mbpsのデータ通信3~4chを選択利用可能)が月額12,000円程度、2010年には20Mbps(現行テレビ品質の映像通信及び1.5Mbpsのデータ通信2~3chを同時に利用可能)が月額7,800円程度で実現できるだろうとしている。

('97/6/25)

[Reported by kikuchi@impress.co.jp]


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