【業界動向/電子商取引】


米大統領が電子商取引振興策を正式発表

■URL
http://www.iitf.nist.gov/eleccomm/ecomm.htm
http://www.whitehouse.gov/WH/New/Commerce/

 米国時間7月1日、Clinton米大統領は、インターネット上の電子商取引についての振興策を正式に発表した。本誌7月1日号でも伝えた通り、内容は連邦関税導入が見送られ、インターネットを関税ゼロの自由貿易圏とする案が盛り込まれたものになった。

 インターネットを自由貿易圏とする案は、関税制度の適用が実務的に難しいことや、電子商取引を通じて米ソフト産業の輸出拡大を図る考えから関税を免除すべきという意見を受けたもの。また、関税問題のほかに、電子署名制度やインターネット上での商取引をめぐる紛争処理制度の国際的な統一、著作権/著作隣接権の保護、インターネット上の個人情報の不正な流用の防止、公的な暗号システムの構築などが盛り込まれた包括的な振興策となった。

 米国は来週、ボンで開催される通信閣僚会議で、日本や欧州連合(EU)に構想を説明、その後、世界貿易機関(WTO)へ協議を申請する予定。来年6月までには実現を目指すとのことだが、EUが米国に対し警戒感を強めているのをはじめ、日本政府も準備期間が必要とみている。米国政府案が国際的な合意を得るには、まず各国間の調節が課題になりそうだ。

('97/7/2)

[Reported by okiyama@impress.co.jp / tatekawa@planet.club.or.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp