【イベント】
■URL
http://www.nikkei.co.jp/events/cosmos97/
Java関連の総合展示会「COSMOS'97+JAVA COMPUTING EXPO」が東京ビッグサイトで開幕した。会期は7月16~18日。
COSMOS'97+JAVA COMPUTING EXPOは、昨年まで「SPARC/UNIX COSMOS」の名称でSPARC/UNIX関連の紹介を中心に開催されていた展示会を、Javaテクノロジー全般も紹介する展示会としてリニューアルしたもの。なお、内容は展示とコンファレンスで構成されている。
初日のコンファレンスは、米Sun Microsystems社のサイエンスオフィスディレクターJohn Gage氏の基調講演からスタートした。「Java Computing Roadmap」をテーマにした講演では、「3年以内にホームコンピューティングとビジネスコンピューティングはネットワークによって同じ環境になる。それは、スマートカードからスーパーコンピューターまであらゆるデバイスで動作するJavaによって可能になる」と語った。また「1億のJava VM(Virtual Machine)を普及させ新しいコンピューティングの基礎を作りたい」と今後の抱負を語った。
Gage氏に次いで登場した、米JavaSoftのGeorge Paolini氏は、Javaのパフォーマンス向上について語り、「Just in Time Compiler(JIT)」よりさらに2倍の速度を実現する「Hot Spot」を開発していることを明らかにした。日本サンマイクロシステムズに問い合わせたところ、「Hot Spot」はJITのGarbage Collectionなどを改善したものとのことだが、まだ米国本社からドキュメントも出ていない段階で詳細は明らかになっていないとのことだった。
他に注目を集めていたのは、三菱電機株式会社から参考出品された「MonAMI」。これは、JavaOSを組み込んだ携帯型端末で、米IBM社、米Sun microsystems社などによって策定されたモバイル用NCの共通規格「MNCRS」(本誌6月24日号参照)の「プロフェッショナル・アシスタント」タイプに準拠したもの。「プロフェッショナル・アシスタント」タイプは、Javaのフルスペック機能を提供し、デスクトップ仕様と同等の機能を、モバイル環境で利用できるフルスペックのNC機とされている。同社では、工事現場や遠隔医療の場などでの利用を想定しているとのこと。ただし、製品化についてはまだ未定。