【業界動向】


米Novadigm社からの訴えにMarimba社も反論を展開

米Marimba社らが提案した新プロトコル「DRP」に特許の侵害をめぐる争い

■URL
http://www.marimba.com/press/marimba-aug27.html(Marimba)
http://www.novadigm.com/aB5.htm (Novadigm)

 米Marimba社が米Netscape Communications社らと共同でW3C(World Wide Web Consortium)に提出したHTTPの拡張プロトコル「DRP(Distribution and Replication Protocol)」(本誌8月28日号参照)について、特許の侵害をめぐる争いが起きている。

 DRPについて知的所有権の侵害を訴えているのは米Novadigm社。Novadigm社は、DRPで採用しているデータの差分更新技術が、同社が'96年12月に公表した特許「fractional differencing」を侵害しているとしている。また、Marimba社をはじめDRPの仕様に賛同するNetscape Communications社、米Novell社、米Sun Microsystems社、米@Home Network社にも同様のクレームを申し立てている。

 この訴えの背景として、'97年3月のNovadigm社によるMarimba社の提訴があった。内容は、Marimba社がNovadigm社の持つプッシュ技術に関する特許を侵害しているというもの。同社では特に提訴の事実を公表していなかったが、W3Cに提出されたDRPの仕様書を見てあらためて公表に踏み切ったとのこと。なお、同社はW3Cに対し、Marimba社との特許侵害訴訟が終結するまでDRPの採用を見送るように要請している。

 一方のMarimba社は、3月のNovadigm社の提訴は根拠のないものであり、プッシュ配信技術「Castanet」は独自の開発によるものだとしている。また、DRPに対するNovadigm社のクレームも漠然として無意味なものだとして、法廷でも正当性を主張できるとしている。

('97/9/1)

[Reported by okiyama@impress.co.jp / shira@alles.or.jp / Hiroyuki Et-OH / oliver@gol.com ]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp