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11月7日、Microsoft社のCharles Fitzgerald氏(Group Program Manager / Internet Client & Colaboration Division)が来日、Sun Microsystems社とのJavaをめぐる争いと同社のJava戦略について弊誌のインタビューに答えた。
まず、JNI(Java Native Method Interface)とRMI(Remote Method Invocation)をなぜ実装しないのかという質問に対し、「いずれもカスタマーにとってのメリットはなく、それらを実装しなくとも法的な問題はない」と回答。「Sun自身も、パフォーマンス、スケーラビリティ、セキュリティなどの問題から、RMIをIIOP(Internet Inter-ORB Protocol)に差し替えることを検討している」ことを指摘し、「現時点でこれらの技術を組み込むメリットはない」と語った。
なお、分散オブジェクト技術については、Sun、Netscape、IBM、Oracleを中心とするIIOP推進派と、Microsoftを中心とするDCOM(Distributed Component Object Model)派がしのぎを削っており、この分野における戦略も微妙に絡んでいることがうかがえる。
この点について明確なのは、同氏が「Write Once, Run Anywhere」に象徴されるJavaのポータビリティを非常に否定的に捉えていることだ。同氏は、プログラミング言語としてのJava、プラットフォームとしてのJava、ブランドとしてのJavaの3つに分けて整理し、言語としてのJavaは今後も強力にサポートしていく意志を示した。しかし、「プラットフォームとしてのJavaについては懐疑的だ」とし、「ロゴの使用停止も気にしていない」と語った。
また、今回の訴訟におけるSun側の意図については、「NetscapeもJNIやRMIをサポートしていないのに、なぜ訴えないのか」とした上で、「マーケットで勝てないから訴訟を起こした」と分析。さらに、「ISO(International Standardization Organization)に提出した書類の内容もでたらめだ」とSunを非難した。
同氏は最後に、今回の訴訟について「妥協するつもりもないし、負けるわけがない」と力強く語った。
('97/11/10)
[Reported by yuno@impress.co.jp]